プログラミングに興味のある人は、初心者でも独学でプログラミングスキルを身に付けられるのかどうか疑問に思うこともあるでしょう。
プログラミングは、初心者でも手順を踏めば独学で学ぶことができます。
この記事では、プログラミング初心者でも独学で身に付くのか、また、独学での勉強の進め方を解説します。独学ならではのメリットやポイントにも触れるため、プログラミングを学びたいと思っている人は、ぜひ参考にしてください。
結論からいえば、初心者が独学でプログラミングの勉強を進めることは可能です。プログラミングに関する教材や資料は世の中にたくさんあるため、初心者でもすぐに勉強を始められます。ただし、モチベーションの維持が難しく、実務レベルの知識やスキルを身に付ける前に挫折してしまうケースもよく見られます。
初心者がプログラミングを独学で学ぶにあたり、まず難しいのは「何をどのように学べば良いのか」ということです。「プログラミングにはどのような種類があるのか」「どれを使えば何ができるのか」などの全体像をつかめば、学習に取り掛かりやすくなるでしょう。
初心者が独学でプログラミングを学ぶには、手順を守ることが大切です。ただやみくもに勉強を始めても、かえって混乱したり、うまく進められなかったりします。ここでは、初心者が独学でプログラミングを学ぶ手順を紹介します。
実際にプログラミングの勉強を始めることも大切ですが、まずはその前に目標を設定しましょう。目標とは「プログラミングを学んで何がしたいのか」ということでもあります。
例えば「プログラマーとして転職する」という目標でも良いでしょう。あるいは理想とする面白いアプリや使いやすいアプリがあるのなら「○○のようなアプリが作りたい」なども目標になります。
何のためにプログラミングを学び、何をしたいのかが明確になっていると、プログラミングの何を学べば良いかが絞れるため学習も始めやすいでしょう。
前項で設定した目標を達成するために必要なプログラミング言語が何かを調べて、学習する言語を選択します。自分が何をしたいかによって学ぶべき言語が全く違うため、自分の目標からプログラミング言語を選択すれば迷うことがありません。
次にプログラミング言語の具体的な例を6つ紹介します。言語を選択する際の参考にしてください。
AIエンジニアなど、機械学習・深層学習関連の仕事に就きたい人、関連アプリを開発したい人、データ分析・解析のスキルを身に付けたい人は、Python(パイソン)を学ぶのがおすすめです。Pythonは、プログラミング言語としては難易度が高い方ではなく、初心者にも分かりやすい言語と言えます。
AIは現在大きな注目を浴びている分野です。AIエンジニアも、データ分析・解析ができる担当者は引く手あまたの状態が続いているため、Pythonの学習が就職などに役立つことも多いでしょう。
Javaとは、サーバーサイドのアプリケーションやAndroidアプリなどで使われる他、Webサイトやゲーム開発もできる汎用性の高いプログラミング言語です。Googleでも社内の5大標準言語に採用されています。
Javaの文法には複雑なものが多く、比較的習得の難易度が高い言語といわれています。独学で学習するなら多くの時間が必要になることを念頭に置いておきましょう。
しかしJavaは汎用性が高いことに加えて、プログラミングの基礎を身に付けられ、JavaScriptやPHPのような他の言語を理解する上でも役に立ちます。時間をかけて習得するメリットはあると言えるでしょう。
WebアプリケーションやWebサイトのバックエンド開発に携わりたい場合は、他のプログラミング言語と並行してRubyを習得するのもおすすめです。スマートフォンのアプリ開発、Webデータ抽出にも役立ちます。
Rubyは日本人が開発したプログラミング言語であるため、日本人が習得しやすい言語です。難易度も低めで独学に向いたプログラミング言語と言えるでしょう。
PHPは、WebサイトやWebアプリケーションのバックエンド、CMSの開発にも使われている言語です。CMSとは、Webサイトのデザインを設定・管理するシステムのことで、中でもシェアが大きいWordPressにはPHPが採用されています。
そのためPHPを学習する価値は高く、さらに学習の難易度は決して高くないため、ぜひ学んでおきたいプログラミング言語の一つです。
iOSアプリの開発に携わりたい場合に習得したいプログラミング言語が、Swift(スウィフト)です。iPhoneだけでなく、iPad、MacBook、AirMacなどのパソコン用アプリにも使われます。
Swiftを習得するためには、仕組みを理解するための英語力が求められるため、難易度が少し高いのが難点です。しかしiOSアプリ開発には欠かせない上、英語力があれば、プログラミング言語としての構造はシンプルで理解しやすいでしょう。
C#(シーシャープ)は、Windowsアプリケーション開発や、パソコンで使うゲームの開発に使われているプログラミング言語です。Windows関連のアプリケーションやゲームに興味がある方はぜひC#を学んでみると良いでしょう。
とりわけゲーム開発では、RPGやAR、MR、モバイル端末でプレイするモバイルゲームなど幅広く利用されます。難易度は高いといわれますが汎用性も広く、習得できれば大きな武器となる言語です。
C#が学べるコースはこちら
自分の学びたいプログラミング言語が決まったら、学習に必要な環境とツールを揃えましょう。プログラミング言語によって、必要な開発環境は違います。目的にあったパソコンと、開発言語に必要なソフトウェアがどれなのかを調べることから始めてください。
例えば、iOSやMacに対応したアプリ開発に使用する「Swift」を学ぶ場合、パソコンはApple製のMacやMacBookの用意が必要です。一方、「PHP」「Ruby」のように、MacでもWindowsでも開発できるプログラミング言語もあります。
必要な開発環境が整ったら、プログラミングについて学習し、実践によって身に付けていきましょう。
プログラミング言語の学習は、教材を使って学び、学んだことを活かして実際にコードを書いていくのが主な流れです。例えば、最初は教材にある見本のコードをそのまま記載して動作を確認し、次には見本のコードを真似て自分でコードを書いてみます。一部の数値を変えるなどしながらコードを書いていくことで、理解を深められるでしょう。
プログラミング言語を学習し、将来的にプログラマーになろうと考えているなら、プログラマーに必要なスキルも知っておくと良いでしょう。
プログラマーには、プログラミングスキル以外に、デバッグスキル、コミュニケーションスキルが必要です。
プログラミングスキルはプログラミングをするスキルですが、デバッグスキルはプログラムのバグを発見し、原因究明や修正をするスキルに該当します。プログラマーは他職種の人とコミュニケーションをとる場面もたくさんあります。
必要なスキルについては下記の記事で解説しているため、あわせて参考にしてください。
▶ プログラマーの仕事内容は?求められるスキル・向いている人の特徴も
初心者がプログラミングを学ぶ際、独学ならではのメリットがあります。学習方法を決める前に、まずは独学のメリットを確認していきましょう。
独学でプログラミングの勉強をする場合、自分のペースや計画に合わせられます。
忙しい人がカリキュラムの決まったITスクールを利用した場合、予定が合わず通う時間がとれなくなってしまうケースが考えられます。その点、独学であれば、空いた時間を使って長期戦で学んでいく方法が可能です。
また、早く実務レベルまで身に付けたい場合は、勉強に充てる時間や曜日を増やすことでスピードアップできます。
このように、自分の裁量で自由な学び方ができるのが独学の大きなメリットの一つです。
独学でプログラミングを勉強していると、分からないことや問題があったとき、自分で正解を探すことになるため、問題解決能力が身に付きます。
ただし、真剣に探したからといって、必ずしも正解にたどり着けるとは限らない点に注意が必要です。なかなか正解が導き出せないことで、かえって行き詰まってしまうこともあるかもしれません。解決まで長引くことでモチベーションが落ちてしまう可能性もゼロではないことを理解しておきましょう。
プログラミングに限らず、独学の大きなメリットの一つは、学習にかかる費用を抑えられることです。
スクールに通えば効率的に学べますが、費用は数万円以上かかります。これに比べると、独学なら無料の動画やサイトでプログラミングの入り口を学べるため、費用をかけずにスタートできます。
書籍や有料サイトは当然お金がかかりますが、これらを利用する場合でも数千円~数万円程度で済むことがほとんどでしょう。
初心者が独学でプログラミング身に付けるためには、デメリットもあらかじめ確認しておきましょう。せっかく学び始めるなら、効率よく確実に身に付くように学習方法を検討してください。
独学でのプログラミング学習は、挫折しやすいのがデメリットです。
挫折しやすい理由として仲間がいないため張り合いがないことが挙げられます。自分一人での学習は、共感できる相手もいないだけでなく、自分の理解度・レベルが客観的に判断できない不安におそわれることもあるでしょう。
さらに、学習内容で行き詰まったりするとモチベーション低下を感じ、プログラミング自体に興味を失って挫折してしまうことがあります。
プログラミングを独学で進めていると、問題解決能力が身に付くメリットはあるものの、不明点や疑問点が出てきたときは自力で解決しなければなりません。自分なりに調べても、思った通りにならず、結局正解が分からないままになる可能性もあります。
疑問点があってもやみくもに調べるしかないため、非効率的で疲れを感じこともあるでしょう。がんばっても結果的に答えが分からず、時間ばかり過ぎていってしまうことも多いです。
プログラミングを教えているスクールのなかには、就職や転職のサポートをしているところもありますが、独学では就職・転職関連のサポートが一切受けられません。さらに独学の場合は、客観的なスキルの証明が難しいというデメリットがあります。
スクールで学べば、転職サポートがなかったとしても、スクールでプログラミングを学んだこと自体がアピールポイントになります。書類や面接でも「○○を学ぶスクールに1年通った」など、スキルレベルや習得スキルとして伝えやすいでしょう。
プログラミングは独学でも習得が可能です。独学でプログラミングを習得する場合、分からないところがあれば自力での解決となります。費用は抑えられますが時間や労力は余分にかかるため、効率的とは言えないでしょう。
プログラミングを効率的に学びたい場合は、ITスクールで学ぶのがおすすめです。ITスクールでは自分にあったコースで知りたい内容を効率的に学べ、分からないところは講師に聞いてすぐに解決できます。一緒に学ぶ仲間もいるため、モチベーションが維持しやすいのもメリットです。
スクールでプログラミングを学ぶ際は、マナビタイムで希望するスクールやコースを検索してみましょう。通学だけでなく、スクールに通う時間がとれない忙しい人向けに、オンラインのコースも用意されています。ぜひ都合にあったコースを見つけてください。