日常生活と動画は切り離せない時代となり、レシピや商品紹介、ブログまでもがvlogと呼ばれる動画に変わりつつあります。その動画を制作・編集する仕事が、今をときめく動画クリエイターです。
ただ、動画クリエイターに興味があっても、動画クリエイターになるための方法や必要なスキルが分からない方もいるのではないでしょうか?
この記事では、動画クリエイターになるためのスキルやその学習法、相場年収や転職先について解説します。
動画クリエイターに憧れている方はぜひ最後までお読みください。
動画クリエイターとして転職するために必要なスキル
動画クリエイターは動画の需要の高まりとともに、注目を集めている人気の職業です。
ここでは、動画クリエイターが身につけるべきスキルを2つ紹介します。事前に把握して習得しておくとよいでしょう。
スキル1:動画クリエイターに必須の動画編集スキル
動画クリエイターとして活動するために、欠かせないのが動画編集スキルです。見やすく印象に残る動画を制作するためには、動画編集ソフトを使いこなさなければなりません。そのため、動画クリエイターにとって、最初に習得すべきスキルだといえるでしょう。
動画編集ソフトの基礎的な機能を6つご紹介します。
機能 | 内容 |
---|
カット | 動画の不要な部分をカットする |
テロップ | 動画に文字やタイトルを載せる |
効果音・BGM | 効果音やBGMを挿入する |
ノイズ除去 | 騒音や動画のぼやけなどの原因を取り除く |
色調補正 | 動画の色そのものやカラーバランスを補正する |
エフェクト | 文字やイラストにエフェクト効果を追加する |
このスキルを身につけたうえで、より高みを目指すのであれば、マーケティングスキルを身につけるとよいでしょう。
動画は視聴者に見られて初めて価値が出るものです。ターゲットの理解やニーズを正しく把握することで、より視聴者から支持される動画を作れるでしょう。
スキル2:素材を自分で作るなら動画撮影スキル
当然ながら、編集するにはもとの動画が必要です。他者が撮影した動画を編集することも可能ですが、自分で撮影した方がイメージ通りの動画を作れるでしょう。納得のいく動画を完成させるためにも、撮影スキルを身につけましょう。
撮影スキルには、手ブレを無くすといった基礎的なスキルはもちろん、ズームアップ(拡大)やズームアウト(縮小)、左右にカメラを移動させながら、動画に動きをつける「パンニング」といったスキルも必要です。これらのテクニックを活用することで、動きのある動画に仕上げることができます。
また技術面だけでなく、構図などの企画力も重要です。視聴者に求められる動画を制作できるよう、あらゆる角度から撮影スキルを磨きましょう。
未経験から動画クリエイターとして転職するための学習方法
「動画クリエイターに憧れるけれど、未経験から転職できるだろうか…。」と不安を抱く方もいるでしょう。そこで、ここからはスキルを身につけるための学習方法を紹介します。
方法1:独学でスキルアップ
1つ目は「独学」です。動画クリエイターに限らず、独学でスキルアップを目指す方は多いですが、メリットとしては以下の2点が挙げられます。
- 大きなコストがかからない
- 自分のペースで進められる
一方でデメリットとしては、一人でスキルを磨くには限界があり、趣味の範囲に留まってしまう可能性がある点です。独学でスキルを習得したい方は、その点に十分留意しながら進めましょう。
また、独学だとまとまった費用は要りませんが、学習に必要な情報を集めるのに時間がかかります。WebサイトやYouTube動画で得た知識が正しいとは限らないため、有料無料に関わらず情報を精査しなければなりません。
コンテンツ更新日・書籍の発売日が古ければ、情報を活用しきれない可能性もあるので、前もって確認しておくとよいでしょう。
方法2:スクールで学ぶ
動画クリエイター向けのスクールも多数あります。スクールでは、カリキュラムが組まれており、無駄なく基礎知識から学べるのが特徴です。そのほかのメリットは以下の2点です。
- 難易度の高いスキルを習得しやすい
- マーケティングスキルを身につけられる場合がある
動画編集スキルの項目でお伝えした通り、視聴者から求められる動画を制作するためには、編集テクニック以外のスキルが必要です。
マーケティングの視点など、一人ではなかなか気づくことのできないスキルもスクールであれば学ぶことができます。ただし、スクールに通うには、一定のコストがかかります。学びたい内容が費用と見合うかを検討したうえで決めましょう。
動画クリエイターの平均年収
転職を本気で考えるのであれば、動画クリエイターの年収帯を知っておきたい方も多いでしょう。
一般的に動画クリエイターの平均年収は300〜400万円と言われています。日本の平均年収は458万円のため、少し低い傾向にありますが、これはあくまでも平均値です。働き方や自身のスキル、企業規模によって年収は変わります。
それでは、働き方による年収の違いを見ていきましょう。
(参照元:令和4年分民間給与実態統計調査)
正社員の年収は会社次第
正社員の動画クリエイターに転職した場合は、就職先によって大きく年収が変わります。
例えば、大手の映像制作会社の正社員なら年収1,000万円を目指すことができ、年収帯としては高い傾向です。中小企業の映像制作会社であれば、年収300万円〜600万円が相場であり、経験年数やスキルによって年収が変わります。
大手企業と中小企業では、年収だけでなく仕事の規模や直請け・下請けといった条件が大きく異なります。正社員の動画クリエイターを目指すのであれば、理想の年収や働き方を明確にしたうえで、スキルアップするとよいでしょう。
アルバイトの年収は勤務時間による
アルバイトの場合は時給制のため、当然のように働く時間によって年収が異なります。時給平均は900〜1200円程度とされており、一般的なアルバイトの場合とさほど変わりません。
しかし、動画クリエイターは実力主義とされる職業です。スキルや実力、実績次第では収入アップを狙えます。実力や実績を積むためには経験が必要ですが、スキルに関しては自分次第なので、編集や撮影スキル、マーケティング視点など、自身の得意分野を見極めスキルアップを図るとよいでしょう。
フリーランスの年収は無限大の可能性
フリーランスとして活躍する場合は、完全に実力主義となるため年収は人によって様々です。アルバイトと同様にスキルや実力、実績はもちろんのこと、自身で受注する営業力も必要です。その代わり、すべて揃うと年収1,000万円を超えるのも夢ではありません。
フリーランスは、何より実績が重要です。まずは正社員やアルバイトなど、どこかに所属したうえで実績を積み、その後の働き方として、フリーランスを選ぶとよいでしょう。
副業の年収は働き方とスキルで異なる
副業の場合は何を目的にしているか、本業との兼ね合いでどの程度副業に時間が割けるかで年収は大きく異なります。本業に多くの時間を使う場合は、副業にかけられる時間が少なく、収入面で大きな期待をすることはできません。
動画クリエイターの実績を作ることが目的であれば、多少単価が低くても学習の一環として取り組むとよいでしょう。
動画クリエイターとしての転職先とは?
動画クリエイターとして働くにはさまざまな業務形態があります。例えば、正社員と言っても、勤める企業によってメリットやデメリットが異なります。事前にメリットやデメリットを確認してから、実際の働き方をイメージしましょう。
顧客から依頼を受ける映像制作会社
一般的な転職先として、映像制作会社があります。専門的に動画を制作する会社なので、実績のある先輩がいたり、動画制作や編集に活用する機器・ツールが豊富に揃っていたりと環境が整っているケースがほとんどです。つまり、自身のスキルを伸ばせる機会が豊富にあるということです。
しかし、多忙を極める職業でもあるうえに、顧客との関係性も影響するため、就業時間が不規則になるケースも少なくありません。日々の就業において、残業などへの覚悟も必要となるでしょう。
自社の商品やサービスをアピールする事業会社
事業会社へ転職して、動画クリエイターとして働くパターンもあります。いわゆるインハウスクリエイターです。顧客から請け負って制作するのではなく、自社プロダクトのマーケティングの1つとして、動画を制作します。
顧客ごとに対象となる商品やサービスが異なる制作会社の仕事とは異なり、自社の商品やサービスの制作・編集をするため、深い理解のもと制作できる点がメリットです。
また、業務が社内で完結するためスピーディーに進めることができます。ただし、社内に動画クリエイターが1人しかいないことも多く、映像制作に関するアドバイスを受けられない可能性があります。
手がけるものが、自社プロダクトとなるので、様々なジャンルで経験値を積みたい方よりも、1つのジャンルに特化したい方が向いている職場です。
未経験でも働きやすいアルバイト
動画クリエイター未経験の場合は、アルバイトとして実績を積むのも1つの方法です。アルバイトは比較的間口が広く、求人も多いため、スキルアップには最適です。
一般的なアルバイトの収入と大きな差はありませんが、動画クリエイターとして経験を増やし、実績やスキルを養うことで、高収入を叶えられます。「動画クリエイターとして、早く第一歩を踏み出したい」と考えている方には適しているでしょう。
自分次第で決まるフリーランス
近年、フリーランスを選択する人が多くなっています。フリーランスの場合、自由度が高く、働き方や働く時間、仕事内容に関しても自分で選べるのが魅力です。
一方でフリーランスの場合は、仕事を受注するところからスタートするため、営業力や実績がなければ仕事がない状況に陥ります。そうならないためにも、企業などで経験を積んでから、フリーランスになるとよいでしょう。
本業ではなく副業として働く方法も
本業ではなく副業として働く方法もあります。本業の収入があるため、自分のペースで動画クリエイターの仕事を引き受けられるメリットがあります。ただし、本業がおろそかにならないように注意しましょう。
本業と副業の両立は大変ですが、スキルを磨きつつ収入を得られる方法です。「ゆくゆくは転職したい」と考えている方にとっても、本業を失わずにスキル磨きができる点は魅力に感じるのではないでしょうか。また、副業で進める中で、自身に向いているか否かの判断もできます。
まとめ:動画クリエイターとしての転職先はさまざま
動画クリエイターとして転職するためには、編集や撮影といったスキルが必要です。加えて実績があれば、転職先の幅やチャンスが広がります。スキルを身に付けるには、独学やスクールなどで学ぶ方法があり、費用面や身につけたい内容からどのように学ぶかを決めるとよいでしょう。
転職先によって年収が異なりますが、働きながら実績を積み、スキルアップする方法もあります。その場合は、年収だけでなく学びを得られる環境であるかに注目しましょう。
ぜひこの記事を参考に、あなたなりの動画クリエイターへの道を拓いてください。
動画クリエイターを目指せるITスクールはこちら