グラフィックデザイナーとして活躍するためのスキルを磨ける資格5選!

グラフィックデザイナーとして働く際に、特に資格の有無は問われません。
しかし、「異業種から転職希望なので勉強したい」「独学なので自分の技術や知識を証明したい」「グラフィックデザイナーに必要な知識を体系的に得たい」といった人には、関連する資格の取得がおすすめです。
本記事では、グラフィックデザイナーを目指す人におすすめの資格5選を紹介し、資格取得のメリットや勉強方法、資格取得後のキャリアパスまでをわかりやすく解説します。
これからグラフィックデザイナーを目指したい方、今後のキャリアに役立つスキルを身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。
- グラフィックデザイナーに必要なスキルと知識
- 資格取得のメリットやおすすめの勉強方法
グラフィックデザイナーとして活躍するために必要なスキルとは?

グラフィックデザイナーとは、出版物や商品パッケージ、社名や商品のシンボルマーク、ロゴタイプ、Webサイトなどのデザインを手掛ける職業です。
ここでは、プロとして活躍するために必要なスキルや知識を解説します。
デザイン・クリエイティブスキル
クライアントの要望を形にするには、デザインやクリエイティブスキルが必要です。ゼロからデザインを生み出せる柔軟な発想力と視野の広さも求められます。
またグラフィックデザイナーは、クライアントの商品やサービスの魅力を消費者に的確に伝えることが求められます。DTPデザインや色彩学などの基礎知識を持つことで、幅広いデザイン対応が可能になります。なおDTPデザインとは紙媒体のデザインのことです。
デザインソフトやツールスキル
PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品は多くの現場で使用されており、これらを使いこなせることがプロの基本です。
Photoshopは写真の加工・合成、修正などに、Illustratorはイラストの作成や文字デザインに使われます。実務での使用頻度が高いため、操作に慣れておくことが重要です。
マーケティングやプレゼンスキル
消費者心理を読み取るマーケティングスキルは、売れるデザインを作るために欠かせません。成果につながるデザイン提案ができるかどうかが信頼を築く鍵になります。
さらに、デザインの意図や魅力をわかりやすく伝えるプレゼンテーション能力も必要です。ヒアリング力や論理的思考を鍛え、提案力を高めましょう。
グラフィックデザイナーに関連する資格を取るメリット
先述のようにグラフィックデザイナーとして働くために、資格取得は必須ではありません。しかし、活躍できるデザイナーを目指すなら資格取得は大きな武器になります。
ここからは、グラフィックデザイナーに関する資格を取得するメリットを紹介します。
スキルと知識の証明
大学や専門学校でデザインを専攻し、専門的に学んでいた場合は、卒業証書がスキルや知識の証明となります。
しかし、独学の場合はスキルの可視化が困難です。資格取得によって客観的な能力の証明が可能となり、信頼性の高いアピールができます。企業によっては、資格取得が手当や報奨金の対象となる場合もあります。
ツールや技術の理解
資格取得の勉強は、知識の整理と効率的な学習につながるという点でもメリットがあります。ソフトやツールの操作を独学で進めると、誤った情報を覚えてしまうリスクもあります。
資格取得のためのテキストやカリキュラムに沿って勉強すれば、実務に直結するスキルを効率的に習得可能です。無駄のない知識や操作方法を理解すれば作業スピードも上がり、対応できる仕事量も増えるでしょう。
キャリアアップや転職に役立つ
取得した資格は履歴書に記載できる有力な実績となり、キャリアアップや転職時に有利になります。企業によっては、資格が採用基準の一部となっている場合もあります。
また、副業やフリーランスで仕事を請け負う際にも、資格によって案件単価や信頼性が向上しやすくなります。Webディレクターや講師などの多様なキャリアパスにもつながるため、自身の可能性を広げたい方には取得を強くおすすめします。
グラフィックデザイナーとしてのスキルを磨ける資格

ここからは、グラフィックデザイナーのスキルを磨くのにおすすめの資格を紹介します。必要なスキルやキャリア形成に合った資格の習得を目指しましょう。
1. Illustrator®クリエイター能力認定試験
Illustrator®クリエイター能力認定試験 | |
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運営 | 株式会社サーティファイ |
受験料(税込) | スタンダード:7,800円 エキスパート:8,800円 |
難易度 | 合格率:72.0%(2024年度平均合格率) |
合格ライン | スタンダード:実技問題65%、実践問題70% エキスパート:知識問題・実技問題65%、実践問題70% |
受験方法 | 受験会場で年2回実施 |
Illustrator®クリエイター能力認定試験にはスタンダードとエキスパートの2種類があり、エキスパートは実技のみならず、知識も問われるのが特徴です。
試験では、指定されたテーマ・素材を使ってIllustrator®でコンテンツ制作をします。エキスパートでは、DTPやWebデザインに関する知識を問われることに加え、クライアントのニーズに対応したコンテンツを制作するなど、より専門性の高いスキルが求められます。
合格率は72%程度のため、特に難易度が高い試験というわけではありません。グラフィックデザインの基本ソフトであるIllustrator®をしっかりと使いこなせるようになりたい方に最適な試験です。
2. Photoshop®クリエイター能力認定試験
Photoshop®クリエイター能力認定試験 | |
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運営 | 株式会社サーティファイ |
受験料(税込) | スタンダード:7,800円 エキスパート:8,800円 |
難易度 | 合格率:65.0%(2023年度平均合格率) |
合格ライン | スタンダード:実技問題65%、実践問題70% エキスパート:知識問題・実技問題65%、実践問題70% |
受験方法 | 受験会場で年2回実施 |
問題文に沿ってPhotoshop®で画像ファイルやコンテンツの制作を行います。エキスパートの場合は実技に加えて画像処理に関する知識も問われ、創造性の高い制作が求められます。
合格率は65%で、難易度が高い試験ではないといえるでしょう。試験に向けて真剣に取り組めば、十分合格できる試験です。
3. アドビ認定プロフェッショナル
アドビ認定プロフェッショナル | |
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運営 | 株式会社オデッセイコミュニケーションズ |
受験料(税込) | 一般価格:10,780円 学割価格:8,580円 |
難易度 | 合格率:非公開 |
合格ライン | 正答率:非公開 |
受験方法 | 受験会場で実施 |
アドビ製品の代表格であるPhotoshop・Illustrator・PremiereProの3つのアプリケーションの試験です。
会場に設置してあるパソコンを使用して、それぞれのアプリケーションに関する30問前後の問題に回答します。知識を問われる選択問題と、実際に使用する操作問題の2種類です。
合格率や合格基準は公式で発表されていませんが、試験に向けて勉強すれば、各ツールをしっかり使いこなせるようになり、合格すれば確かな技術と知識を持っていることを証明できるでしょう。
4. DTPエキスパート認証試験
DTPエキスパート認証試験 | |
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運営 | 公益社団法人日本印刷技術協会 |
受験料(税込) | DTPエキスパート・マイスター:21,000円 DTPエキスパート:15,000円 アップグレード:9,000円 |
難易度 | 合格率 DTPエキスパート・マイスター:65%程度 DTPエキスパート:40%程度 |
合格ライン | 正答率:80%以上 |
受験方法 | 年2回(3月・8月) |
DTPエキスパート認証試験には、DTPエキスパート・マイスターと、DTPエキスパート、アップグレードの3種類のレベルがあります。アップグレードはDTPエキスパートの合格者が、マイスターの資格を取得するために受ける試験です。
試験内容は、DTP・色・印刷技術・情報システム・コミュニケーションに関する知識が問われます。グラフィックデザインの知識を幅広く学ぶのに最適な資格試験です。マイスターの場合は実技も行うため、より難易度が高くなります。
合格率はマイスターが65%程度、エキスパートが40%程度であり、マイスターが高い傾向にあります。
色彩検定
色彩検定 | |
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運営 | 公益社団法人色彩検定協会 |
受験料(税込) | 1級:15,000円 2級:10,000円 3級:7,000円 UC級:6,000円 |
難易度 | 1級合格率:41.4%(2023年度) 2級合格率:72.2%(2023年度) 3級合格率:74.1%(2023年度) UC級合格率:83.6%(2023年度) |
合格ライン | 3級/2級/1級:200点中140点前後の正解で合格 UC級:200点中160点前後の正解で合格 |
受験方法 | 年2回 (3級/2級/UC級:夏季6月・冬季11月) (1級1次試験:冬季11月・2次試験:冬季12月) |
(参考:公益社団法人 色彩検定協会 色彩検定とは 〜色彩って面白い〜)
資格試験は3〜1級のレベル別と、色のユニバーサルデザイン級(UC級)の4種類に分けられます。
配色や光と色の関係などの知識を体系的に学べるため、グラフィックデザインにおいて色彩感覚を磨くには非常に効果的な資格です。
合格率は1級が40%程度、2級・3級は70%程度、UC級は80%程度とレベルによって難易度が異なりますが、段階的にステップアップできる構成が魅力です。
グラフィックデザイナー関連の資格を取得するための勉強方法
ここからは、グラフィックデザインに関連する資格を取得するための勉強方法を解説します。自分に合った勉強法探しに役立ててください。
テキストや問題集で独学する
テキストや問題集を活用した独学は、費用を抑えて自分のペースで進められるのが魅力です。グラフィックデザインに関する資格の公式テキストや問題集は数多く発売されています。
独学は、比較的安価に学べる反面、疑問点の自己解決が必要になるなどのデメリットもあります。試験によっては試験内容の改定頻度が高いケースもあるため、常に最新情報を学べる書籍を選ぶことが重要です。
スクールで学ぶ
グラフィックデザイナーを目指す一般的なルートとしては、美術系の大学や専門学校でデザインを学び、就職につなげる方法があります。
しかし、社会人のキャリアチェンジや副業目的で学ぶ場合は、オンライン講座やITスクールの資格取得コースがおすすめです。
独学よりも費用はかかるものの、効率的な学習と実践的な授業を受けられる他、講師からの講評も受けられるため、確実にスキルを身につけたい人に適しています。
さらに、不明点をその場で解決しやすいため、学習の継続もしやすく、挫折しにくい点も魅力です。転職・就職支援があるスクールもあり、目的に応じた学びが実現できます。
マナビタイムでは、自分に合ったグラフィックデザインの学習コースを簡単に検索できます。ぜひご活用ください。
グラフィックデザイナー関連の資格取得後に広がるキャリア

グラフィックデザイナー関連の資格を取得したら、どのようなキャリアにつながるのでしょうか。ここからは、資格取得後のキャリアについて解説します。
グラフィックデザイナー
初心者からグラフィックデザインを学んだ人は、グラフィックデザイナーを目指す方が多いのではないでしょうか。
デザイン事務所や広告代理店、印刷会社などに就職する場合は、商品やパッケージ、ロゴなどのビジュアル制作が主な業務です。
インハウスデザイナーとして、事業会社で自社広告物を制作するケースもあります。
また、就職せずにフリーランスとして活動する選択肢もあります。PRや広告、マーケティングやライティングなどと組み合わせて受注したり、Webデザインやゲーム分野など幅広い領域に対応することも可能です。柔軟な働き方ができるのも、グラフィックデザイナーの魅力です。
アートディレクター
アートディレクターは、複数人で構成されるチームのリーダーとして、企画やデザイン全体の統括を行います。
プレゼンテーション力やマネジメント力が求められ、メンバーの進捗管理や制作物のフィードバックなどを担当します。
収入の大幅アップが期待できるポジションであり、グラフィックデザイナーからのキャリアアップとして人気の高い道です。
他にもWebディレクター、クリエイティブディレクター、デザインコンサルタントといったポジションも目指せます。
マネージャー
クリエイティブチームや制作チームのマネージャー職は、チームの育成や採用、プロジェクトの進行・予算管理などを担います。
組織内でのキャリアアップを図る道として有効で、責任が増える分、収入アップの可能性も高いです。
ただし、実務から離れて管理業務が主となるため、「デザインが好き」という気持ちが強い人にはミスマッチとなる可能性もあります。
まとめ:グラフィックデザイナーの資格を取得するなら、ITスクールが効果的!
グラフィックデザイナーとして活躍するための資格にはさまざまな種類があります。取得する資格によって学べる内容や選べる仕事、キャリアも大きく変わるため、よく比較検討して必要な資格取得を目指すとよいでしょう。
グラフィックデザイナーに関連する資格を取得するのであれば、独学よりもITスクールで効率よく学ぶのがおすすめです。自分に合ったグラフィックデザインの資格を取得できるコースを見付けたいなら、ぜひマナビタイムで探してみてください。
なお、マナビタイムでは、気になるスクールや講座を検討リストに保存し、まとめて問い合わせることができます。
IllustratorやPhotoshopのスキル習得を目指す方や、資格取得を効率的に進めたい方は、複数のスクールを比較して自分に合った学び方を見つけるのがポイントです。
まとめて問い合わせ機能を活用することで、時間をかけずに一度に複数校へ相談・資料請求が可能です。ぜひ検討中リストを活用して、最適なスクール選びに役立ててください。