フリーランスITコンサルタントのメリット・デメリット!年収も解説

フリーランスITコンサルタントのメリット・デメリット!年収も解説

フリーランスのITコンサルタントとして長く働くためには、高いレベルのITスキルやコンサルティング技術が求められます。

フリーランスは会社に属さないため、自分自身で働き方を決められる一方、顧客都合で契約が打ち切られたり、案件が獲得できなかったりするリスクがあります。

この記事では、フリーランスのITコンサルタントの仕事内容や年収相場を解説します。フリーランスのITコンサルタントに対する理解が深められるので、ぜひご覧ください。

ITコンサルタントとは?ITを活用して顧客の課題を解決する職業

ITコンサルタントとは?ITを活用して顧客の課題を解決する職業

ITコンサルタントは、ITと経営の視点から顧客の経営課題を解決する職業です。

例えば、ITツールを導入することで業務改善を進めて生産性を上げたり、クラウドにデータを移管して運用コストを削減し顧客の業績や収益を生み出すことに貢献します。

また、顧客にヒアリングし、顕在的な課題だけでなく潜在的な課題を引き出すのもITコンサルタントの仕事です。そのためには日頃から顧客の業界や経営・市場動向を把握しておく必要があります。

ITコンサルタントは、ITの知識だけでなく、顧客対応のスキル、さらには経営者の視点など多様なスキルを求められる職業です。

フリーランスのITコンサルタントになるメリット4つ

フリーランスのITコンサルタントになるメリット4つ

ITコンサルタントはフリーランスとして独立することも可能です。フリーランスのITコンサルタントには会社勤めにないメリットがあります。

フリーランスは会社に属さず働くため、仕事の裁量やジャンルを自分自身で決められます。この章ではフリーランスのITコンサルタントのメリットを4つ解説するので、自分に合うかどうか見極めてください。


自分の得意分野で働ける


フリーランスのITコンサルタントは、自分で仕事を選べるため、自信のある仕事にだけ集中して取り組むことができます。得意分野の案件で実績を積み、その実績を元に他の案件獲得に生かせることもメリットです。

会社員では、営業担当の獲得案件が割り振られるため、必ずしも自分の得意分野や関心のある分野に携われるとは限りません。自分の得意分野で勝負したいなら、フリーランスのITコンサルタントへのキャリアチェンジを検討するとよいでしょう。

働き方の自由度が広がる


フリーランスになると、時間や場所の自由度が広がります。自宅や外出先からオンラインで仕事をしたり、自分や家族の都合に合わせて休暇を取ったりと、選択肢を広げられるのがメリットです。

働く時間や場所に制限がなくなるだけでなく、他者からの束縛もなくなるため、家庭と仕事を両立したい方や、自由に仕事をこなしたい方は、フリーランスが向いているでしょう。

仕事を獲得しやすい


フリーランスのITコンサルタントは、ITコンサルタント会社と比較すると費用面に分があります。

ITコンサルタント会社の費用には、営業や経理担当の人件費が含まれますが、フリーランスのITコンサルタントの費用に含まれるのは、ITコンサルタント個人の人件費のみです。そのため、価格調整がしやすく、ITコンサルタント会社より費用面を抑えやすい傾向にあります。

費用面でのメリットが大きいことから、フリーランスのITコンサルタントに仕事を依頼する企業は数多くあります。仕事のクオリティや実績、IT知識・スキルを高めれば、さらに多くの案件獲得が可能です。

顧客の意向に集中できる


会社勤務のITコンサルタントの場合、顧客だけでなく上司や会社の意向も確認しなければなりません。状況によっては企業や顧客との調整に時間がかかり、思うように仕事が進まないケースもあるでしょう。

フリーランスであれば、顧客と一対一で向き合い、顧客の利益をあげることに集中できます。顧客の意向を汲むことができると、自身の評価が自ずと高まります。高い評価を獲得し続けるためにも、スキルや知識をアップデートし続けましょう。

フリーランスのITコンサルタントになるデメリット4つ

フリーランスのITコンサルタントになるデメリット4つ

フリーランスのITコンサルタントは自由度の高さが魅力ですが、デメリットもあります。

この章では、フリーランスのITコンサルタントのデメリットを4つ解説します。

営業や経理業務を一人でこなす必要がある


フリーランスは会社員と違い、営業や経理などITコンサルタント業務以外のことも自分でこなさなければなりません。

快適に仕事を進めるためには、事前に会計ソフトを準備したり、クラウドソーシングサービスを活用したりするなど工夫が必要です。タスク管理をしっかりと行い、段取りを組む器用さが問われます。

年収が不安定になりやすい


フリーランスは業務量が安定せず、収入が不安定になりやすいため、独立前から貯金や資産形成などの事前準備が必要です。

フリーランス独立後は、仕事でかかった費用を経費として計上しながら、節税や貯蓄をして将来に備えましょう。日頃から仕事に関する収入・支出を細かく記録しておくと、確定申告の際に便利です。

また、フリーランスに案件紹介をしているエージェントもあるので、状況に応じて利用してみるとよいでしょう。

専門分野外の案件を請けにくい


フリーランスのITコンサルタントは、即戦力であることが求められるため、自分の得意分野や専門分野以外の仕事を請けにくくなります。

その点、会社員であれば、未経験領域の仕事にチャレンジできる機会も豊富にあります。フリーランスになる前に、できるだけ経験を積み、知識・スキルの幅を広げておくと良いでしょう。

顧客より立場が弱くなる傾向にある


フリーランスのITコンサルタントは正社員と違い組織に守られてはいないため、顧客よりも立場が弱くなりがちです。

状況によっては、顧客の要望に合わせて成果をあげられるまで稼働時間を増やす必要があります。しかし、フリーランスは想定外の稼働時間に対する報酬は発生しません。

法律による一定の保護があるとはいえ、仕事を確保するためには顧客からの要望に多少無理をしてでも応じなければいけないケースもあります。

もし、報酬や労働環境などに関する問題に直面したら、フリーランスの相談窓口を利用してみるのもよいでしょう。

フリーランスITコンサルタントの報酬は月50万円~が相場

フリーランスITコンサルタントの報酬は月50万円~が相場

フリーランス向けのITコンサルタントの求人を見ると、月単価が50万円以上の案件が多く見られます。また「我が国におけるIT人材の動向」の資料によると、6〜9年目で年収が800〜1200万円、9年目以降で1200~1500万円が相場です。

高収入を目指しやすい反面、求められるスキルレベルも高くなります。IT分野で一定以上の実務経験を求められるため、まずは会社員としてITコンサルタントの業務に従事し、独立をめざすとよいでしょう。

フリーランスのITコンサルタントの仕事例

フリーランスのITコンサルタントの仕事例

フリーランスのITコンサルタントには、さまざまな仕事があります。きちんと仕事内容を把握しておくことで、フリーランスの活動を円滑に進めることができるでしょう。

この章では、フリーランスのITコンサルタントが請け負う仕事の例について解説します。


仕事例1:顧客管理に関するコンサルタント


ITコンサルタントの仕事の1例に、顧客とエンドユーザーとの関係値向上があります。エンドユーザーとの関係値向上に向けて、顧客のサービス・現状を把握した上で適切なITツールを提案することがITコンサルタントの仕事です。

適切なITツールを導入することで、顧客はエンドユーザーの情報を適切に管理し、ベストなタイミングでエンドユーザーへアプローチできるようになります。

顧客とエンドユーザーの関係値向上により、ロイヤルカスタマーの育成、ひいては顧客の事業拡大に貢献することができます。

仕事例2:サプライチェーンに関するコンサルタント


サプライチェーンとは製品の原材料仕入れから製造、出荷までの一連の流れを指します。サプライチェーンに関するITコンサルタントの仕事は主に管理体制の整備やITツール導入の提案することです。

在庫や受発注の管理、作業員のシフトなどをITツールで一元管理することで、顧客のコスト削減や業務効率化を図ることができます。

物流関連企業からの依頼が中心なので、サプライチェーンのコンサルタントを目指すのであれば、IT知識に加えて物流業界に関する知識が必要です。

仕事例3:企業・経営資源に関するコンサルタント


企業の抱える課題は、顧客・財務会計・営業・マーケティングなど様々です。ITコンサルタントは、ITツールを導入することで、企業経営の資源である「人・モノ・金」を有効活用し、課題解決まで伴走します。

ITコンサルタントの業務領域は広く、課題解決の提案から設計・開発のマネジメントすべてに関わります。企業経営や業務に関する知識、高いマネジメント力など、IT以外の知識やスキルを求められる機会も多いでしょう。

仕事例4:PMOに関するコンサルタント


PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)は1つの企業にある複数の事業を統括・管理・サポートすることを指します。コンサルタントはプロジェクトにおける問題点を洗い出し、運営体制・品質管理・部門間のバランス調整に関する提案をします。

企業規模が大きいとプロジェクトに関わる人数や資源も多くなるため、マネージャーとしてまとめ役を務めるケースもあるでしょう。状況に応じて、研修制度の導入など、ITツール以外の提案も必要です。

ITコンサルタントとして活躍するために重要なもの4選

ITコンサルタントとして活躍するために重要なもの4選

フリーランスになる前に、顧客から何を求められるかを理解したうえで実務経験を積めば、仕事を得やすくなります。

この章では、フリーランスのITコンサルタントとして長く働くために重要なポイントを解説します。


上流工程における実績


ITコンサルタントは、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)が担う上流工程よりもさらに上の工程を担当します。そのため、顧客の課題を正確に把握し、提案するためにはPMやPLなど現場での経験が重要です。

また、ITの知識・スキルだけでなく、経営目線での知見も求められます。もちろん、経営側の視点に立つためには、ITコンサルタントとしてキャリアを積む必要があります。上流工程を経験して実績を積み、さまざまな顧客の知見を学ぶとよいでしょう。

広い分野にまたがるITの専門知識


ITコンサルタントは顧客の課題を発見、解決することで価値を提供します。そのため、フリーランスのITコンサルタントとして活躍するには、さまざまなプロジェクトに関する幅広い専門知識が重要です。

求められる知識はインフラ、アプリケーションなど多岐にわたります。実務経験を通して数多くのプロジェクトに関わり、幅広い知識を身につけましょう。

ITコンサル以外の雑務に対する処理能力


フリーランスのITコンサルタントは営業や経理といった雑務も自分でこなします。雑務に時間をかけ過ぎると、肝心のコンサルティング業務にかけられる時間が減ってしまうため、営業や経理に関しても一定のスキルが必要です。

フリーランスとして独立する前に、必要な会計ソフトやプラットフォームを準備しておくとよいでしょう。

コミュニケーションスキル


ITコンサルタントは、現場や経営陣の声を聞き、自覚していない課題を引き出す必要があります。また、取り入れた情報や意見をもとに、相手にわかりやすい形で解決案を提示しなければなりません。

顧客にニーズ以上の価値を提供するためにも、コミュニケーションスキルは必須です。仕事を通してコミュニケーションスキルを磨けば、顧客との信頼関係が向上し、新たな案件獲得も期待できます。

まとめ:ITコンサルタントとして必要な能力を身につけよう

フリーランスのITコンサルタントは1,000万円以上の年収を実現できる職業ですが、顧客から求められるレベルも高い傾向にあります。実績や経験を積んで、顧客の求めるもの以上の価値を提供することで、フリーランスとして長く働くことができます。

また、自身の得意分野を見定めたり、1人で幅広い業務をこなしたりする総合力も重要です。豊富なITスキルを生かして、少しでも長く活躍できるフリーランスのITコンサルタントを目指しましょう。



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