【ITコンサルタントを目指す方必見】関連資格13選とおすすめの勉強法

【ITコンサルタントを目指す方必見】関連資格13選とおすすめの勉強法

ITコンサルタントは、特別な資格がなくてもなれる職業です。しかし、資格を取得することで自身のスキルや知識を対外的にアピールでき、転職や昇進などの際に有利にはたらきます。また、資格の勉強を通じて、ITコンサルタントに求められるスキルや知識を習得できるのもメリットです。

しかし、ITに関する資格は種類が多く、どれを取得すべきか迷ってしまう方も多いでしょう。

この記事では、ITコンサルタントを志す方や、ITコンサルタントとしてのスキルアップや独立を目指す方に向けて、役立つ資格を13個紹介します。取得するメリットや効果的な勉強法もわかるため、ぜひ参考にしてください。

ITコンサルタントになるために資格を取得するメリット

ITコンサルタントになるために資格を取得するメリット

ITコンサルタントになるにあたって、資格の取得は必須ではありません。しかし、資格の取得には以下のメリットがあります。

  • ITコンサルタントに求められる高度なスキルや知識を持っている人材であると証明できる
  • 資格取得に向けた勉強を通じて、ITコンサルタントに必要なスキルや知識を身につけられる
  • 転職や昇進の際に有利にはたらきやすい

このように、ITコンサルタントを目指す方はもちろん、キャリアアップや独立を目指す方にとっても、資格の取得はメリットがあります。


ITコンサルタントの実務に役立つ資格13選

ITコンサルタントの実務に役立つ資格13選

ITコンサルタント関連の資格は、基本的な知識を問われる未経験者向けのものから、経験者向けの専門的な資格までさまざまです。公的機関が運営する資格のほか、IT関連製品を製造・販売するベンダーが実施するものもあります。ベンダー資格には、大学生や未経験者から経験者、上級者向けまで、グレードが設けられているものが多いです。

ここでは、ITコンサルタントとして活躍するために役立つ資格を、未経験者向け・経験者向け・ベンダー系の3つに分けて、合計13個紹介します。


資格1:【未経験者向け】基本情報技術者


基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。

プログラミングやセキュリティなどのITに関する基礎的な知識や、経営・マネジメントに関する知識が問われます。資格の取得に向けて勉強すると、ITコンサルタントに求められる基本的な知識・スキルの習得につながるのがメリットです。



基本情報技術者試験
運営 IPA独立行政法人 情報処理推進機構
受験料(税込)
7,500円
難易度
合格率:25%前後
未経験者でも受験可能だが、十分に時間をかけて勉強する必要がある
合格ライン
60点以上/100点満点
受験方法
CBT
随時

(参考:基本情報技術者試験ドットコム


協会も、基本情報技術者試験を「ITエンジニアの登竜門」と位置づけており、基礎を身につけたい方に適しています。

試験は通年開催されており、CBT方式で気軽に受けられるのも魅力です。

資格2:【未経験者向け】ITコーディネータ


ITコーディネータ資格は、企業のIT戦略をビジネスの観点から評価・アドバイスし、IT経営を支援する能力を証明するための資格です。

試験は基礎的な知識を問われるのが特徴で、初心者でも挑戦しやすい内容です。ITコーディネータ協会が発行する「IT経営推進プロセスガイドライン」の内容を理解できれば、合格できる可能性は十分にあります。

ITコーディネータ試験
運営 ITコーディネータ協会
受験料(税込)
19,800円
難易度
合格率:約50%~70%
合格ライン
正答率:約60%~80%(非公式)
受験方法
CBT
随時

(参考:ITコーディネータ協会 ITコーディネータ試験合格者数推移


ただし、ITコーディネータになるためには、試験に合格するだけでなく、ケース研修を修了し認定を受けなければなりません。

実践に則した形でITと企業経営の知識・スキルを身に付けたい方には、おすすめの資格です。

資格3:【未経験者向け】ITILファンデーション


ITILファンデーションは、「ITIL(Information Technology Infrastructure Library)」の内容を理解できているかを問う資格試験です。ITILは、イギリスの政府機関がまとめたITサービスマネジメントに関する一連のガイドブックです。ITサービス運用における標準的な案内書として、世界中のシステム運用元で採用されています。


ITILファンデーション
運営 PeopleCert
受験料(税込)
35,200円
難易度
合格率:非公開
合格ライン
正答率:65%以上
受験方法
CBT
随時

ITILファンデーションの資格取得により、ITサービスマネジメントについて、世界標準の知識を持っていると証明できるため、案件獲得の際に有利にはたらきやすいです。

資格4:【未経験者向け】CompTIAProject+


ITコンサルタントは、プロジェクトのサポートに回る機会も多いため、プロジェクトマネジメントに関する基礎知識を身につけるとよいでしょう。

CompTIAProject+は、CompTIAが主催するプロジェクトマネジメントのスキルと知識を評価する世界共通の資格試験です。

プロジェクトライフサイクルの管理や適切なコミュニケーション、プロジェクト文書の管理や関係者との調整など、プロジェクトマネジメントに必須の知識・スキルが問われます。資格の取得に向けた勉強を通じて、プロジェクトマネジメントの基礎を習得し、実務に役立てられるのが魅力です。

CompTIA Project+
運営 CompTIA
受験料(税込)
46,284円
難易度
合格率:非公開
合格ライン
710/900スコア
受験方法
CBT
随時

受験資格はなく、資格の更新も必要ありません。初心者も受験でき、プロジェクトマネジメントの実務に関する知識やスキルを身につけて活躍したい方に適しています。

資格5:【経験者向け】応用情報技術者


応用情報技術者試験は、IPAが実施する国家試験です。応用情報技術者は基本情報技術者の上位に位置づけられる資格で、ITに関する基本的な知識を習得しているのが前提とされています。難易度が高い試験のため、経験者向けの資格といえます。


応用情報技術者試験
運営 IPA独立行政法人 情報処理推進機構
受験料(税込)
7,500円
難易度
合格率:20%前後
合格ライン
60点以上/100点満点
受験方法
CBT
年2回(春・秋)

(参考:応用情報技術者試験ドットコム


資格の取得を通じて、技術から管理・経営まで、幅広い知識と応用力が身につくのが特徴です。IT・マネジメント・経営戦略などに関する、一歩進んだ高度な知識・スキルを身につけ、ITコンサルタントとして業務の幅を広げられます。

資格6:【経験者向け】ITストラテジスト


ITストラテジスト試験は、IPAが実施する国家試験です。企業のIT戦略に関する知識が問われ、認知度・難易度ともに高い試験です。

資格の取得にあたって、事業環境の調査や分析、ビジネスモデルの提案、IT戦略の企画提案や推進、評価などを実行する方法について学べます。経営とITを結びつける戦略家として、ITを活用した事業革新・業務改革や、製品・サービスを創出できる人材になれます。


ITストラテジスト
運営 IPA独立行政法人 情報処理推進機構
受験料(税込)
7,500円
難易度
合格率:15%前後
合格ライン
午前試験Ⅰ・Ⅱと午後試験Ⅰで、60点以上/100点満点
受験方法
CBT
試験会場で実施

(参考:令和3年度4月試験 ITストラテジスト試験 合格発表 分析コメントと今後の対策



ビジネスを成功に導けるITコンサルタントとして活躍したい方は、取得しておきたい資格の1つです。

資格7:【経験者向け】P2M


P2Mは、日本プロジェクトマネジメント協会が主催する、以下の4つの総称です。


  • プロジェクトマネジメント・コーディネーター資格試験(PMC)
  • プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)
  • PMSプログラム試験
  • プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)

中でもPMRは難易度が高く、高度な知識・スキルを証明できます。


P2M
運営 特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会
受験料(税込)
PMC:17,000円
PMS:22,500円
PMS:39,200円
PMR:220,000円
難易度
PMC合格率:68.2%
PMS合格率:48.8%
PMS合格率:64.7%
PMR合格率:77.8%
合格ライン
正答率:70%以上
受験方法
全国11ヵ所で実施

(参考:特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会 P2M資格試験合格者推移


P2Mは、ITコンサルタントとしてのキャリアアップや独立を目指す方に適しています。プロジェクトマネジメントに興味がある方や、ITコンサルタントとしてのキャリアを切り拓きたい方のスキル強化にも役立つ資格です。

資格8:【経験者向け】中小企業診断士


中小企業診断士は、経営コンサルタント業務に関係する唯一の国家資格です。運営管理やマーケティングなど、中小企業に対して成長戦略を提言するうえで必要な幅広い知識が問われます。

資格の取得方法は以下の2とおりです。

  • マークシート方式の1次試験、筆記と口述試験からなる2次試験を通過したあと、15日以上の実務補習か実務従事のあとに取得する
  • 1次試験通過後、指定の養成講課程を履修したあとに取得する


中小企業診断士
運営 一般社団法人 中小企業診断協会
受験料(税込)
1次試験:14,500円
2次試験:17,800円
難易度
1次試験合格率:28.9%
2次試験合格率:18.7%
合格ライン
総得点の60%以上かつ全科目40点以上
受験方法
年1回 試験会場

(参考:中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移


資格に向けて勉強すると、経営的な視座を獲得できるのがメリットです。資格を取得することでキャリアアップの実現や、CIOやCTOとして働ける可能性が高まります。

資格9:【経験者向け】PMP®


PMP®は、プロジェクトマネジメントに関する幅広い知識やスキルが問われる国際的な資格です。取得のためには、実務的な知識が求められます。

世界共通の資格であり、プロジェクトマネジメントに関するスキルがあることを多くの企業が評価します。取得すれば、ITコンサルタントとして活躍の幅を広げるために役立つでしょう。


PMP®︎
運営 NPO法人プロジェクトマネジメント協会(PMI)
受験料(税込)
PMI会員 $405:再受験の場合$275
PMI非会員 $555:再受験の場合$375
難易度
合格率:非公開
合格ライン
106問/175問以上
受験方法
CBT
随時

世界中に多くの受験者が存在し、資格の取得によってマイクロソフト製品に対する知識や技術を持っていると証明できるのがメリットです。ITコンサルタントとして付加価値を高められ、スキルに自信を持って仕事に取り組めるようになります。

資格11:【ベンダー系】オラクルマスター


オラクルマスターは、日本オラクル社が運営するベンダー系の資格です。Bronze・Silver・Gold・Platinumの4つのグレードがあります。

オラクルマスターを取得すれば、オラクルデータベースの運用・管理やSQL(構造化照会言語)に関する知識やスキルを有している人材であると、証明できます。


オラクルマスター
運営 日本オラクル社
受験料(税込)
37,730円
難易度
合格率:非公開
合格ライン
正答率:およそ60%
受験方法
CBT
随時

(参考:ORACLE MASTER Portal


オラクルマスターの資格を取得するために、体系的に学習を進めることで、運用技術者として必要なスキルを効果的に身につけられるとともに、オラクルデータベースを扱える人材として高い評価を得られるでしょう。

資格12:【ベンダー系】シスコ技術者認定


シスコ技術者認定は、シスコシステムズ社が運営する資格です。ネットワークに関する知識やスキルについて問われます。ネットワーク関連の資格の中で高い知名度を誇るのが特徴です。

シスコ技術者認定には、エントリー・アソシエイト・プロフェッショナル・エキスパートの4つのグレードがあります。


シスコ技術者認定資格
運営 Cisco Systems社
受験料(税込)
ランク・種類により異なる
難易度
合格率:非公開
合格ライン
正答率:非公開
受験方法
CBT
随時

シスコシステムズ社の製品は、世界中で幅広く使用されています。資格を取得すると、製品を扱うプロとして世界中で通用し、活躍の幅を広げられるでしょう。

資格13:【ベンダー系】LPIC


LPICは、Linux LPIの日本支部が運営するベンダー系の資格です。合格するためには、Linuxの運用やトラブル対応の知識・スキルを身につける必要があります。

LPICには、LPIC-1・LPIC-2・LPIC-3の3つのグレードがあり、問われる内容はそれぞれ以下のように異なります。


  • LPIC-1:基本的なネットワークを構成する能力
  • LPIC-2:中小規模の混合ネットワークを管理する能力
  • LPIC-3:Linuxに関するエンタープライズレベルの高い専門性


LPIC レベル(全レベル共通)
運営 Linux Professional Institute(LPI)
受験料(税込)
16,500円
難易度
合格率:非公開
合格ライン
500点以上/800点満点
受験方法
CBT
随時

LPICの取得により、Linuxについての専門知識を持っているとアピールできるのがメリットです。特に、インフラまわりの知識を強化して転職やキャリアアップをしたい方には、大きなアピールポイントとなります。



ITコンサルタント関連の資格の勉強法は大きく2つ

ITコンサルタント関連の資格の勉強法は大きく2つ

ITコンサルタント関連の資格取得に向けた勉強法として、テキストを使った独学と、ITスクール活用の2つがあります。どちらもメリット・デメリットがあり、自分に適した勉強法を見つけるのが大切です。

以下では、それぞれの勉強法のメリット・デメリットと、向いている方の特徴について解説します。

勉強法1:市販のテキストを使った独学


市販の参考書や問題集などを使って、独学する方法です。

<メリット>
  • 自分のペースで、時間や場所を問わず学習を進められる
  • テキスト代以外は基本的にかからないため、コストを抑えられる

<デメリット>
  • 挫折しやすい
  • わからないところを質問できない

独学はコストをあまりかけず、自分のペースでコツコツと学習を進めたい方に適しています。ただし、地道に学習を継続するための忍耐力やスケジュール・タスク管理能力が求められます。

勉強法2:ITスクールの活用


ITスクールを受講して、プロが作成したカリキュラムや教材をもとに、資格取得を目指す方法です。

<メリット>
  • 効率的に学習を進められる
  • わからないところを質問できる体制が整っている
<デメリット>
  • 費用がかかる

受講費用はかかりますが、市販のテキストで独学するよりも、効率良く学習出来る点がメリットです。わからないところがあっても、すぐに質問して解決できることも魅力です。

ITコンサルタント関連の資格を取得したい方は、ITスクールの活用を検討してはいかがでしょうか。

まとめ:資格を取得してITコンサルタントとして活躍しよう!

ITコンサルタントの業務に関わる資格には、さまざまな種類があります。資格の取得により、ITコンサルタントに必要な知識やスキルを持っていることを対外的に証明できるのがメリットです。転職やキャリアアップの際に、有利になることもあります。

未経験からITコンサルタントを目指す方は、まずは初心者向けの比較的易しい資格から挑戦するとよいでしょう。ITコンサルタントとしてのキャリアアップを目指す方や、独立して成功したい方は、高度な知識やスキルを問われる難易度の高い資格に挑戦してください。


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