エンジニアへの転職は後悔する?よくある失敗や押さえておきたい対策方法

ITエンジニアへの転職を考えている方の中には「後悔したくない」「失敗したくない」など不安を抱えている方もいるでしょう。業界を問わず、未経験からの転職には不安が付きまとうものですが、仕事内容や職種の適性などを入念に調べておけば、後悔するような事態を防げます。
そこで本記事では、ITエンジニアを目指す方が転職の際に後悔しないように、事前にやっておいた方が良いことや、向いている人の特徴、知識・スキルの学び方などについて紹介します。また転職後に後悔したケースについても解説するので、転職活動の参考にしてください。
転職で後悔することはどの業界でも起こり得る

IT業界に関わらず、転職後の後悔はどの業界でも起こり得ます。特に今まで経験したことのない分野への挑戦は、失敗しやすいものです。後悔してしまうパターンとしては「思ったより活躍できない」「やりたいことが分からなくなった」「残業が多過ぎて自分の時間が取れない」などが挙げられます。
いずれのパターンも、転職前に想像していた実情とギャップがあったことが原因になっています。転職で後悔したくない方は、仕事内容や業界の実情をよく調べておき、本当にやりたい仕事なのか、自分に適性があるのかをよく考えてから転職活動を始めましょう。
ITエンジニア転職後に後悔する3つのパターン
どの業界においても転職にはリスクがつきものですが、ITエンジニアの場合は、特に以下の3つのパターンで後悔することが多いようです。「想像していた仕事と違っていた」と後悔しないためにも、以下のようなことが起こり得ることを知っておきましょう。
覚えることが多くついていけない
ITエンジニアの現場は、専門用語が飛び交う世界です。一般的に初心者がプログラミングの習得に必要な時間は、1,000時間程度と言われています。初心者がある程度勉強をしてから入社したとしても、会社独自の用語や開発ルールなど、新たに覚えることは多数あります。また、IT分野は常に進化している業界のため知識や技術のアップデートは欠かせません。
ITエンジニアとして活躍し続けるためには、覚えることが多い点や継続的な勉強が必要なことに留意しておきましょう。
コミュニケーションが大変
ITエンジニアは、黙々とパソコンに向かっているというイメージを持たれがちです。しかし意外とコミュニケーション能力が求められる場面が多いのも事実です。顧客との打ち合わせやチーム内の会議など、意思疎通を図るための話し合いも頻繁にあります。「人とのコミュニケーションが苦手だからITエンジニアに転職したい」と考えていると、後悔してしまうこともあるでしょう。
やりたい業務をなかなか任せてもらえない
ITエンジニアに限らず、転職先でやりたい業務をなかなか任せてもらえないことはよくあります。プログラミングで自分の能力を活かしたいと思っていても、経験が浅いうちは実装テストを中心とした仕事しか振られないなど、プログラミング以外の業務の担当になることもあるでしょう。未経験者と経験者では任せられる範囲が異なるので「自分がやりたいと思っていた業務がなかなかできない」と不安になることもあるかもしれません。
なお経験が浅いと判断される期間は、一般的に実務経験1年未満です。3年ほどの実務経験があると経験者と見なされ、転職も有利になります。
ITエンジニア転職で後悔しないためにやるべきこと

ITエンジニアへの転職で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前にやるべきことがあります。ここからは、理想と現実のギャップをできるだけなくすために、転職前にできることを3つ紹介します。
転職の目的を明確にする
転職で後悔するのは、明確な目的を考えず、ぼんやりとしたイメージのまま転職してしまうケースや、現在の仕事から逃げることが目的となって転職するケースです。
転職自体を目的にせず、ITエンジニアとして転職した先での目標や目的を明確にしておくことが大切です。転職して何を実現したいか、自分は何を重視したいのかをしっかり把握しておきましょう。
業界、企業理解を徹底的にする
IT業界は他の業界に比べて業務内容が多岐にわたるだけではなく、職種も多く複雑です。また、常に進化し続ける分野でもあるため、過去にあった仕事が現在もあるとは限りません。また同じ業界でも、企業によって職種ごとの業務範囲が異なるケースもあります。
希望する業界・企業の動向や、業務内容を徹底的に研究しておくと、後悔するリスクを減らすことが可能です。調べていく上で企業間の違いや、その企業ならではのメリットが分かるようになり、面接でもアピールしやすくなります。
基礎的な知識、スキルを身に付けてから転職する
人手不足といわれるIT業界では、必要な知識を社内研修などで補うことを前提とした「未経験歓迎」の求人が稀にあります。しかし企業によっては、最低限必要な知識を身に付けているという前提のもとで研修が実施されることもあるので、注意が必要です。基礎知識やスキルがないと、研修についていけないケースもあります。
企業によって研修方法はさまざまですが、理解が追いつかないまま進んでしまう場合もあるので、事前の学習が必要です。
効率的に知識やスキルを身に付けるのにおすすめの方法
ITエンジニアへ転職する際は、現在の仕事を続けながら新しい知識やスキルを身に付けなければなりません。ただでさえ勉強する時間が少ない社会人は、参考書やテキストで勉強すると転職までに膨大な時間がかかってしまいます。
独学に比べると費用はかかってしまいますが、スクールで効率的に勉強するのが、スキル習得への近道です。スクールに通えば、分からない問題に直面してもすぐに質問できて効率良く学習を進められ、挫折が少ないのでモチベーションアップにもつながります。
マナビタイムは、ITエンジニアを目指すためのプログラミング講座を多数紹介しており、中には無料体験を実施しているスクールもあります。自分が学ぶべき講座が分からないという方には、質問に答えるだけで「基本性格」「あなたにぴったりの職種」「おすすめのスキル・資格」などが分かる「IT適職診断」がおすすめです。
ITエンジニアに転職するメリット

「転職して後悔したくないからやめておこうかな」とITエンジニアへの転職を躊躇する方も多いでしょう。続いてはITエンジニアに転職するメリットを2つ紹介するので、迷っている方は参考にしてみてください。
需要が高く高収入を目指せる
経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」(※1)によれば、IT人材の平均年収は500万円前後となっており、日本の平均年収に比べて高めです。
さらにIPAの「IPADX白書2023」(※2)によると、企業にIT人材の状況(不足感)を尋ねた際、IT人材の「量」に対する過不足感は、全体の7割強が「不足している」という回答でした。また従業員規模が大きい企業ほど「大幅に不足している」と回答した割合が高くなっています。
今後も各企業がIT人材の確保や育成に力を入れると予測されており、需要はさらに高まり、高収入も目指しやすいことが予想されます。ITエンジニアは比較的柔軟に仕事ができる職種なので、副業可能な企業であれば、現在の仕事を続けながらITエンジニアとして活躍することも可能です。
※1 出典:経済産業省. 「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」.
※2 出典:IPA.「IPADX白書2023」.
働き方が自由なケースが多い
ITエンジニアは、他業種・他職種に比べて働き方が柔軟である点もメリットです。さまざまな業界で多様な働き方が求められる中、IT業界はフレックスタイムやリモートワークなどの制度を導入している企業が多いのも特徴です。自分の趣味を充実させたい、できるだけ家族と一緒に居たいなど、自らのライフスタイルにマッチした働き方を目指せます。
ITエンジニアに向いている人

ITエンジニアに向いているかどうかを把握しておくことは、転職で後悔するのを避けるための重要なカギとなります。一般的には以下のような人が向いていますが、当てはまっていない場合でも足りない部分を伸ばせる人、目標達成のために努力できる人は、リスクを減らせるでしょう。
新しい経験や知識を得るのが好きな人
IT分野は常に新しい技術を取り入れていかなくてはならないため、新技術を開発するスピードが他の業界と比べても早い業界です。加えてITエンジニアは仕様変更やアップデートが必須なので、常に知識を更新していかなければなりません。毎日同じ手順で決められたことをコツコツ進めていきたいという人よりも、新しい経験や知識を得ながら常にアップデートしていきたいという人が向いています。
いろいろな人とコミュニケーションを取るのが好きな人
前述した通り、ITエンジニアはパソコンに向かって黙々と作業する業務に加えて、さまざまな人とのコミュニケーションを求められる職種です。顧客やチーム内の人と話す機会が多いので、会話が好きな人や、話を聞くのが得意な人はITエンジニアに向いています。またチーム一丸となって同じ目標に向かえる人や、仲間と切磋琢磨しながら何かを作り上げていきたい人が向いています。
課題解決にやりがいを感じる人
ITエンジニアは課題解決が主な仕事なので、解決することにやりがいを持てないと厳しい職種です。設計に沿ってプログラムを作成しても、テストでエラーが起きたら対処しなければなりません。何度もテストを繰り返さなければならないこともあるので、忍耐力も必要です。地道で反復的な作業が苦にならない人や、課題解決にやりがいを感じる人は、ITエンジニアに向いています。
自分がITエンジニアに向いているかどうか客観的に判断できないという方は、マナビタイムのIT業界適職診断がおすすめです。30パターンの職業タイプ別の適性スキルが分かるので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ:ITエンジニア転職で後悔しないためにできること
ITエンジニアに転職を考えている場合は、後悔しないためにも転職の目的をしっかりと見極め、目標に向けて基礎的な知識を学ぶことが大切です。ITエンジニアは意外にもコミュニケーション力が求められるということも忘れてはなりません。
基礎的な知識やスキルを効率的に学ぶには、ITスクールへ通うのが近道です。マナビタイムでは「エリア」「スキル」「条件」から、あなたに合ったスクールが簡単に探せます。無料体験を実施しているスクールもあるので、ぜひチェックしてみてください。