近年さまざまな業界で、企業データに基づいたサイト運用やマーケティング活動が行われています。そのため、それらを担うWebマーケターに注目が集まっています。
Webマーケターに興味がある方のなかには、「Webマーケターになるとどれくらい稼げるのか」「未経験からでもWebマーケターを目指せるのか」、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、Webマーケターの年代・地域・就業形態別の平均年収、大手マーケティング企業の年収、未経験からWebマーケターとして1,000万円を稼ぐ方法まで、全てご紹介します。
Webマーケティングに興味がある方や、高収入のWebマーケターを目指したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
Webマーケターの平均年収について
求人ボックスによると、現在Webマーケターの平均年収はおよそ598万円(2023年4月3日現在)です。
ここではWebマーケターの収入面での特徴を3つご紹介します。
特徴1:日本の平均年収より100万円以上高い
国税庁の調査によると、日本人全体の平均年収は458万円です。比較すると、Webマーケターの平均年収の方がおよそ140万円高く、収入を得やすい職業であるといえます。もちろん、実力・実績次第では、さらなる高収入も実現可能です。
しかし、フリーランスで働くか、Webマーケティング会社の正社員として働くかによって、得られる年収は異なります。あなたの実力や実績、理想の働き方などを考慮した上で、最適な選択をしましょう。
参照:令和4年分国税局民間給与実態統計調査
特徴2:Web業界のなかでも高収入
Webマーケターは業界内でも高収入な職種といえます。
Webマーケター
| Webディレクター
| Webデザイナー
|
598万円*1
| 498万円*2
| 458万円*3
|
*1 参照:求人ボックス デジタルマーケター
*2 参照:求人ボックス Webディレクター
*3 参照:求人ボックス Webデザイナー
※すべて2023年4月3日付の平均年収
Webマーケターは高度なスキルを要する人材が不足しており、結果を出すと年収があがりやすい傾向にあります。
特徴3:フリーランスの年収はピンキリ
フリーランスのWebマーケターは自分の裁量で給料が決まるため、年収1,000万円以上の人がいる一方、年収200万円未満の方も少なくありません。
株式会社イールドマーケティングの調査によると、フリーランスとして活動するWebマーケターの年収のボリュームゾーンは200万〜400万円です。内訳を見ると、年収200万円〜300万円の人が21%、年収300万円〜400万円の人が26%、合わせて47%を占めています。
数字参照:株式会社イールドマーケティング
フリーランスとして高収入を得るためには、豊富な実績とマーケティングスキルが求められます。
実力をつけて、高単価案件や広告運用を請け負うことで、大幅な年収アップが期待できます。
【年代・地域・就業形態別】Webマーケターの平均年収
こちらの章では、Webマーケターの平均年収について、年代・働く地域・就業形態に分けて、ご紹介します。
同じWebマーケターでも、年齢や働く地域、就業形態によって、年収は異なります。
Webマーケターを目指して就職・転職活動をする際には、ぜひ参考にしてみてください。
年代別の平均年収
20代前半〜後半・30代前半〜後半・40代前半〜後半の平均年収は、下記の表の通りです。
20~24歳
| 351万円
|
25~29歳
| 473万円
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30~34歳
| 551万円
|
35~39歳
| 636万円
|
40~44歳
| 696万円
|
45~49歳
| 731万円
|
参照:厚生労働省 Webマーケティング ※小数点以下は四捨五入
Webマーケターの年収は、年代があがるほど高収入になる傾向があります。Webマーケターとしてスキルアップし、労働条件の良い大手企業へ転職する方や長年勤めている会社で昇進する方、独立する方が増えるからです。
目先のことだけを考えるのではなく、将来どのようになりたいかを見極め、行動に移すことが、収入アップへの近道です。
働く地域別の平均年収
Webマーケターの平均年収は、地域によっても違いが見られます。各地域別に見た平均年収(正社員)は、下記の通りです。
北海道・東北
| 452万円
|
関東
| 533万円 (東京都は596万円と全国で最も高い)
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中部・北陸
| 465万円
|
近畿
| 540万円 (特に兵庫県は576万円と高めの水準)
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九州・沖縄
| 474万円
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※中国・四国は求人件数が少ないため集計対象外です
参照:求人ボックス ※2023年4月4日現在
同じWebマーケターでも働く地域によって賃金が異なります。人口の少ない地域は、都市部よりも年収が低い傾向にあります。
就職・転職活動の際には、希望の勤務地域も含めて総合的に判断するとよいでしょう。
就業形態別の平均年収
正社員・派遣社員・アルバイト・パートといった、就業形態別の平均年収(派遣社員とアルバイト・パートは平均時給)は下記の通りです。
正社員
| 年収598万円 (月給換算で約50万円)
|
派遣社員
| 時給1,847円
|
アルバイト・パート
| 時給1,099円
|
参照:求人ボックス※2023年4月4日現在
ほかのWeb業界の職種(Webディレクター・Webデザイナー)と比較すると、Webマーケターの平均年収・時給はやや高い水準です。
Webマーケターとして収入アップを目指すには、正社員として働き、キャリアアップする道も視野に入れるとよいでしょう。
大手Webマーケティング企業の年収ランキング
大手のWebマーケティング企業の年収は、一般的なWebマーケターの平均年収よりも高い水準にあります。大手企業3社の平均年収ランキングは、表の通りです。
1位
| 電通グループ
| 1341万円*1
|
2位
| 博報堂DYホールディングス
| 1036万円*2
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3位
| 株式会社サイバーエージェント
| 733万円*3
|
*1 参照:年収チェッカー 電通グループ
*2 参照:年収チェッカー 博報堂DYホールディングス
*3 参照:年収チェッカー 株式会社サイバーエージェント
※すべて2023年4月3日付の平均年収
大手企業3社は、年功序列で高収入になる点が共通しています。いずれも国内のWebマーケティング業界をリードする企業なので、キャリアアップと共に年収も上がる傾向にあります。
Webマーケティング業界でも低収入になる原因
高収入が期待できるWebマーケティング職ですが、想定より稼げないケースもあります。
その主な原因を2つ解説します。就職・転職活動で企業選びをしている方は、ぜひ参考にしてください。
求められる知識やスキルのミスマッチ
企業の求めている知識やスキルに合致しないと、収入があがらない可能性が高まります。企業や顧客の求める成果につながりにくいからです。
特にフリーランスの場合、顧客が求める知識やスキルとのミスマッチがあると、仕事量が減少し、低収入の原因になります。Webマーケティングにはさまざまな案件があるため、自分が希望する仕事のスキルを磨くとよいでしょう。
Webマーケターの仕事内容やスキルについては、下記記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
▶ Webマーケターの仕事内容|未経験からなるために必要なスキルを解説
年収水準が低い企業で働いている
年収水準の低い企業では、大幅な年収アップを期待することはできません。
大手コンサルティング企業や広告代理店だと年収は高めですが、Webマーケティング事業会社は年収が低い傾向があります。転職前には、企業の事業内容や規模、収益性と併せて、転職希望先の年収水準を把握できるとよいでしょう。
希望する企業に見合ったマーケティングスキルを学んでおけば、入社後に有望な人材として早期キャリアアップが叶う可能性もあります。Webマーケティングスキルを磨き、高収入とキャリアアップを叶えましょう。
年収1,000万円稼ぐWebマーケターになる方法5選
Webマーケターとして、年収1,000万円以上を叶えたい方もいるでしょう。ここでは、年収1,000万円稼ぐWebマーケターになるための方法を5つご紹介します。
- 基礎スキルを習得してからフリーランスとして独立
- Webマーケター向けの副業に取り組む
- マーケティングに活かせる資格取得を目指す
- 給与水準が高いWebマーケティング企業に転職する
- 育成スクールに通う
それぞれの方法について、詳しく解説します。
方法1:基礎スキルを習得してからフリーランスとして独立
フリーランスのWebマーケターとして独立すると、フルリモートで効率よく、際限なく稼げるようになります。そのため、企業に属している場合よりも高収入を狙いやすくなります。
とはいえ、未経験からいきなりフリーランスとして成果をあげるのは非常に困難です。一度マーケティング企業に就職し、基礎スキルを習得してから独立するのがよいでしょう。
方法2:Webマーケター向けの副業に取り組む
既にWebマーケターとして働いている方は、Webマーケティングのスキルを活かし副業に取り組んでみると良いでしょう。
クラウドソーシング(クラウドワークスやランサーズ等)では、WebライティングやSNSの運用代行などの案件があります。このようなクライアントワークでは、月収5〜10万円程度の副収入が見込めます。
業務内容を活かせるブログアフィリエイトやSEOコンサルに取り組むのもおすすめです。このような副業で成功すれば、月収100万円を超えるケースも珍しくありません。
どちらもSEO対策に関する知識やスキル、マーケティング手法を磨けますし、収入の柱にもなります。目的・手段に合った副業をこなし、実力や収入アップを実現しましょう。
方法3:マーケティングに活かせる資格取得を目指す
未経験からマーケティング職に転職する場合は、マーケティング関連の資格を取得しておくと役に立ちます。スキルの客観的証明ができますし、資格の取得に向けて学んだ知識を仕事でも生かせるからです。
関心分野の知識・スキルを伸ばすのも、後々Webマーケターとして活躍するには有効です。解析スキルをアピールしたい場合には「ウェブ解析士」、Webマーケティングの基礎知識を網羅したいなら「ネットマーケティング検定」など、目的に応じて資格を取得するとよいでしょう。
(参考:一般社団法人ウェブ解析士協会)
ネットマーケティング検定 |
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運営
| 株式会社サーティファイ
|
受験料(税込)
| 6,000円
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難易度
| 合格率は73.1% (2021年度平均合格率)
|
合格ライン
| 正答率:70%以上
|
受験方法
| CBT 年数回実施
|
(参考:ネットマーケティング検定 個人の方(全国一斉試験))
ほかにも、ITやWeb関連の知識を身につけられる資格は多数あります。
興味のある方はぜひ下記記事も併せてご覧ください。
方法4:給与水準が高いWebマーケティング企業に転職する
すぐにでも高収入を狙いたい方は、Webマーケティング事業会社以外のWebマーケティング部門、もしくは大手企業への転職を検討するのが有効です。
不動産やメーカー、美容や化粧品関連の会社でも、Webマーケティングスキルを持った人材は必要とされています。マーケティング部門で専門スキルとキャリアを長く積んでいけば、活躍の場を広げられるでしょう。
就職・転職活動をしている方は、ぜひ幅広い業界からWebマーケティングに関連した仕事を探してみてください。
方法5:育成スクールに通う
高収入を得るためには高度なWebマーケティングスキルが必要です。Webマーケターの育成スクールに入れば、Webマーケティングの知識やスキルを深く学ぶことができます。
また、プレゼンや資料作成、コミュニケーションといったビジネススキルを網羅できるメリットもあります。
どのスクールに通うかは、受講費用や学習手段、身につけたい知識で決めましょう。フリーランスを目指すのであれば、顧客の課題解決方法やコンサルティングの手法など、実践形式で学べるスクールに入ると役立ちます。
転職希望の方なら、転職相談のできるスクールを選ぶとよいでしょう。面接対策や年収交渉など、転職活動の支援を受けられます。
個々のキャリアプランに合わせて、細やかなサービスを受けられるのもスクールのメリットです。「高収入を叶えたい」など明確な目標がある方は、マーケティングのプロである講師から直接アドバイスを受けるとよいでしょう。
まとめ:Webマーケターで高収入を叶えよう
求人ボックスによると、Webマーケターの平均年収は598万円であり、日本人の平均年収と比較しても高い方に分類されます。ただしWebマーケターの年収は、年代や働く地域、就業形態によってさまざまです。
スキルや経験に関係なく、高収入を目指すのであれば、Webマーケター向けのスクールに通うのが有効です。マーケターとして、高度なスキルを身につけ、ぜひ高収入を叶えてください。
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