HTMLの資格取得がおすすめな人とは? キャリアに与える影響と合わせて解説

HTMLはマークアップ言語であり、プログラミングに携わる人の共通言語です。Web業界で求められている基本スキルであり、資格を取得しているとキャリアを通じてさまざまなメリットがあります。Web業界未経験で転職を考えている人は、実践的なWeb技術を証明するためにも、HTMLの知識をあらかじめ身に付けておきましょう。
本記事ではHTMLスキルの必要性やメリット、HTMLスキルが必要な職業、HTMLの資格取得がおすすめな人について紹介します。HTMLの知識を身に付けるにあたっておすすめの資格と資格の勉強方法についても詳しく紹介するので、HTMLの資格について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
HTMLとは? CSSとの違いも紹介

HTMLはWebサイトの骨格を作る際に使用するマークアップ言語の一つであり、正式名称「Hyper Text Markup Language」の略称です。マークアップには「文章の構成、役割を示す」という意味があります。Webサイト上のテキストを表示させるには、HTMLでタグと呼ばれる印を使って文字を囲み、コンピューターに文章構造や視覚表現などを認識させなければなりません。
例えば見出しや段落、箇条書きなどでテキストを表示させたい場合は、必要な要素を「<>」内に入れ、指定したいテキストを囲んで記載します。
見出し(heading)として設定したいテキストがあったら、下記のように指定します。
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またHTMLと並ぶ代表的な言語に「CSS(Cascading Style Sheets)」がありますが、こちらはスタイルシート言語と呼ばれるものです。文字サイズや色、レイアウトなど、主にWebサイトの見栄えに関する設定ができます。
Webサイト制作に関わる人は、どのような職種に就く場合でもHTMLに関する知識は必要になるため、資格を取得して損はありません。
HTMLの資格を取得するメリット
HTMLの資格は複数ありますが、どの資格にも共通して以下のメリットがあります。
- スキルや知識保有の証明になる
- 効率良くHTMLの勉強ができる
- 給与アップの交渉に役立つ
- 転職や独立時のアピールポイントになる
HTMLの資格取得がキャリアに与える影響
Web業界は慢性的な人手不足のため、HTMLの資格があるだけで注目する採用担当者は少なくありません。資格の保有を採用条件にする企業もあるので、取得しておくことで応募対象となる企業が大幅に増加します。
資格が必須ではない企業でも、Webスキルの証明となる資格は、昇給や昇進の可能性を高めます。
また効率的なキャリアアップにも、資格取得は有効です。目指したいキャリアを明確にし、適切な資格取得を目指してみましょう。
HTMLに関連する資格の種類

HTMLに関する資格は複数ありますが、ここからは代表的な以下の4つの資格を紹介します。
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- ウェブデザイン技能検定
- Webクリエイター能力認定試験
- Web検定(Webデザイン)
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験 | ||
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運営 | 特定非営利活動法人エルピーアイジャパン | |
受験料(税込) | 16,500円 | |
難易度 | 合格率:非公開 | |
合格ライン | 正答率:約7割 | |
受験方法 | CBT 随時 |
試験ではHTML5やCSS3、JavaScriptなど、最新のマークアップ言語に関連した知識や技術力が問われます。試験はレベル1とレベル2の2段階に分かれており、レベル1ではHTML5を軸に、マルチデバイスに対応したWebコンテンツの設計、制作における基礎知識などを試験勉強の過程で学ぶことができ、全員取得を推進する企業もあるほどです。レベル1の一般的な学習時間は40時間ほど、期間にすると2週間から3ヵ月ほどとされています。
またレベル2では、UIや動的コンテンツの開発、設計能力なども問われる他、JavaScriptの内容が多く出題されるため、エンジニアの方におすすめの資格です。レベル1の認定取得後、一般的に3~6ヵ月ほどの学習期間が必要となります。
ウェブデザイン技能検定
運営は厚生労働省に指定された「特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会」であり、資格試験への信頼度の高さがポイントです。
ウェブデザイン技能検定 | ||
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運営 | 特定非営利活動法人 インターネットスキル認定普及協会 | |
受験料(税込) | 1級学科:8,000円/実技:25,000円 2級学科:7,000円/実技:16,000円 3級学科:6,000円/実技:8,000円 |
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難易度 | 1級合格率:10~20% 2級合格率:30~40% 3級合格率:60~70% |
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合格ライン | 70点以上/100点 | |
受験方法 | 年に数回実施 ※1級のみ学科・実技が別日程 |
いずれの試験も学科試験と実技試験で構成されており、等級が高くなるほど出題範囲が広く、難易度も高くなります。実技試験は1〜3級に共通して、Webサイト構築のスキルを問われます。また学科試験の科目も1~3級で共通しており、インターネット概論やワールドワイドウェブ(www)法務、ウェブデザイン技術、ウェブサイト設計・運用などが出題されます。
3級は合格率6~7割ほどで、比較的難易度は低く、初心者でも挑戦しやすい試験です。2級は合格率3~4割、1級は1~2割と、徐々に合格率が下がります。1、2級を受けるには実務経験や検定の合格が必要になるなど、それぞれに受験資格があるので注意してください。
難易度が高い試験に挑戦するなら、ITスクールでウェブデザイン技能検定に向けて効率的に学習を進めることをおすすめします。マナビタイムで検索できるので、以下のリンク先から調べてみましょう。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験 | ||
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運営 | 株式会社サーティファイ | |
受験料(税込) | エキスパート:7,700円 スタンダード:6,100円 |
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難易度 | 合格率:87.4%(2023年度平均合格率) |
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合格ライン | エキスパート:知識問題と実技問題の合計得点率65%以上 スタンダード:実技問題の得点率65%以上 |
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受験方法 | CBT |
スタンダードではHTML5・CSSを中心とした実技問題が出題され、エキスパートではHTML5・CSS・JavaScriptを中心とした実技問題並びに知識問題を問われます。
試験の学習を効率的に進めるためには、ITスクールで適切なコース受講を検討しましょう。以下のリンクから希望の条件に合ったスクールを調べることが可能です。興味がある方はぜひご覧ください。
Web検定(Webデザイン)
以下の3つの認定資格で構成されており、それぞれ扱う内容や対象者が異なります。
- Webリテラシー試験
- Webデザイン試験
- Webディレクション試験
Webデザイン試験 | ||
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運営 | 株式会社ボーンデジタル | |
受験料(税込) | 11,000円 |
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難易度 | 合格率:60.9%(2023年度時点) |
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合格ライン | 正答率:70%以上 | |
受験方法 | CBT 随時 |
受験資格はなく、Webデザイナーを目指している人や、Webデザインの知識を証明したい人におすすめの資格です。累計の合格率は63.4%ですが、2023年度の合格率は60.9%であり、難易度が低いとは言い切れないでしょう。事前にしっかりと勉強し、試験に備える必要があります。
HTMLの資格取得がおすすめな人

HTMLの資格取得は主にWeb業界への就職や転職に役立ちますが、具体的にどのような人に必要な資格なのでしょうか。
ここからはHTMLの資格取得がおすすめな人を、これから目指すキャリアや働き方などに分けて紹介します。
Web業界へのキャリアチェンジを考えている人
キャリアアップを目指したい人
Web業界に限らず、IT技術は多くの企業で活用されています。そのため、Webに関わる専門的な職種ではなくとも、HTMLの知識は就職や転職に有利に働きます。また、資格があることで、給与やポジションが上がるケースもあるでしょう。今よりも仕事の幅を広げたり、社内でのキャリアアップを図ったりできるため、該当する人は資格の取得をおすすめします。
フリーランスとして独立を考えている人
フリーのWebディレクターやエンジニア、エディター、ライターなどは、ポートフォリオや経歴書に記載することでスキルや知識の証明が可能です。資格の記載によって能力や知識を具体的に証明することで、顧客から仕事を受注できる確率が上がり、仕事の幅も広がるでしょう。
現役のITエンジニアなど
例えばHTML5プロフェッショナル試験では最新情報と幅広い分野で基礎的な知識を問われるため、情報のアップデートや基礎固めをしたい人に向いています。またWebクリエイター能力試験は多様なOS・ブラウザの知識を付けたい人におすすめです。
他にもWebデザインやシステム構築の知識を得たい方は、ウェブデザイン技能試験やWeb検定(Webデザイン)を検討しましょう。
HTMLの資格取得に向けた勉強方法
HTMLの資格取得のためには難易度が高い試験を受けなければならない場合があり、計画的に勉強をする必要があります。そこで、HTMLの資格取得に向けて効果的な勉強方法を紹介していきます。
独学でできることから、スクール活用の学習効果などにも焦点を当てるのでぜひ参考にしてください。
過去問で出題の傾向をつかむ
過去問を公開している資格は多くあり、例えばウェブデザイン技能検定では、過去3回分の試験問題および正答を公式サイトで公表しています。またWeb検定では、全4試験の公式問題集、第1章のPDFを無料でダウンロード可能です。他にもサンプルを公開している検定がいくつかあるのでぜひ確認してみてください。
参考書を繰り返し読み進める
本の読み方には、じっくり理解しながら読み進める「精読」と、ざっと目を通すように読む「多読」があります。資格の勉強を進める場合、最初はなじみのない言葉が多くあるため、参考書を精読すると多くの時間を要します。
おすすめしたいのは3回に分けて読む方法です。やり方は以下を参考にしてください。
- 1周目は全体にざっと目を通すイメージで多読する
- 2周目は問題を解いたり、内容を要約したりする
- 3周目は不明点を理解できるように丁寧に精読する
スクールを活用する
HTMLの資格勉強には、スクールを活用するのもおすすめです。独学で取得することも可能ですが、以下のようなリスクやデメリットがあります。- 知識や習熟度に偏りができる
- 間違えた理由を人に聞けない
- モチベーション維持が難しい
- 学習計画を自分で立てる必要がある
まとめ: HTMLの資格取得でキャリアを広げよう
HTMLに関するスキルはWebサイトを制作する上で必須であり、Webの基本を理解する際にも重要です。そのためHTMLの資格を取得していると、Web業界の就職や転職、キャリアアップなどに有利に働くでしょう。
資格の難易度はそれぞれ異なりますが、より難易度が高い資格取得を目指すなら、できるだけ計画的に勉強することが重要です。
効率的に学びたいならITスクールの活用も検討しましょう。マナビタイムでは豊富なスクール情報を検索できるため、お近くのITスクールを簡単に調べることができます。
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