インフラエンジニアに転職したい!未経験からの転職方法も解説

「インフラエンジニアに転職したいけど、未経験でも大丈夫?」と不安に思っていませんか?
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどIT基盤を支える重要な職種で、未経験からでも転職が可能です。
本記事では、インフラエンジニアの仕事内容や転職先の種類、未経験からの転職方法を詳しく解説。
資格取得や独学、ITスクールでの学習法など、インフラエンジニアを目指す方に役立つ情報をお届けします。
- インフラエンジニアの仕事内容と転職先の種類
- 未経験からインフラエンジニアを目指す方法
- 計画的な転職活動の進め方
インフラエンジニアの概要

インフラエンジニアの「インフラ」とは「インフラストラクチャー(Infrastructure)」の略です。社会や経済、あるいは生活の基盤となる必要不可欠な施設やサービス、機関、制度、仕組みを指します。
IT業界におけるインフラの定義は、私たちがシステムやインターネットを使用するために必要な「サーバー」や「ネットワーク」を指します。そして、これらの設計・構築・運用・保守に携わる技術者が「インフラエンジニア」です。
インフラエンジニアの仕事内容は、担当する技術領域によって分野が分かれています。
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアが携わる仕事は多岐にわたりますが、主な仕事は次の5つです。
- 要件定義
- 設計
- 構築
- テスト
- 運用・保守
どれもプロジェクトを進めるために、重要な役割を担っています。
この基本的な仕事を理解し、インフラエンジニアの仕事の具体的なイメージを持ちましょう。
ここからは、この5つの仕事についてわかりやすく説明していきます。
仕事内容1:要件定義
要件定義はシステムを開発するうえで必須の仕事内容です。
要件定義とは、顧客にとって必要な機能を確認して、どんなシステムを作るかを定めることです。プロジェクトを進めるうえでの土台作りとなる大切なフェーズとなります。
そのため、顧客との認識に行き違いがないようにコミュニケーションをとり、形にしていく努力が必要です。最終的に、成果物として「要件定義書」を顧客に提出します。
仕事内容2:設計
設計フェーズには、次の工程があります。
- 基本設計
- 詳細設計
- テスト仕様の策定
【基本設計】
要件定義で作成した「要件定義書」をもとに、システム基盤の概要を設計します。
ハードウェアや仮想化環境を含めたサーバー構成やOS、ドメイン名などを決定する工程です。
このフェーズでまとめたものを「基本設計書」と呼び、顧客に提出します。
【詳細設計】
「基本設計書」に基づき、具体的な設定内容(パラメータ、ミドルウェア、ソフトウェアなど)を決定します。
【テスト仕様の策定】
各工程で定めた内容に対して、検証すべき試験項目を作成します。
これにより、要件が正しく実現されているかを確認します。
仕事内容3:構築
作成した設計書をもとに、ネットワーク環境を構築する工程です。
スイッチやルーターなどのネットワーク機器の設定や配線作業も含まれます。
仕事内容の一例は以下の通りです。
- パソコンのセッティング
- ネットワーク環境のセキュリティ対策
- 物理サーバや仮想サーバの構築
- オンプレミス※からクラウドサービスへの移行
※オンプレミス:企業で利用しているシステム構築に必要なサーバーなどの機器を自社で購入し運用すること
最新機器に触れる機会が多く、ガジェット好きには魅力的な仕事といえるでしょう。
仕事内容4:テスト
構築したシステムが設計書通りに動作するかを確認するフェーズです。
設計ミスやバグを洗い出すことが目的で、エラーに対する適切な対処も求められます。
品質管理として非常に重要な工程であり、高品質の成果物を提供するために欠かせない業務です。
仕事内容5:運用・保守
システム稼働後の安定運用を目的とした工程で、以下のような業務を行います。
- サーバーの負荷分散
- 障害対応
- アカウント権限管理
- データのバックアップ
- セキュリティチェック
- ログ調査
- 効率化施策の実施
また、ヘルプデスクや監視オペレーターの役割も担うことがあります。
マニュアル化された業務が多く、未経験でも挑戦しやすいことが特徴です。
ただし、将来的に設計や構築業務に進むには、一定の経験とスキルの習得が必要です。
インフラエンジニアの種類から考える転職先
インフラエンジニアは担当する技術領域によって、次の3つの種類に分かれます。
- サーバーエンジニア
- ネットワークエンジニア
- セキュリティエンジニア
どんなインフラエンジニアになりたいか考え、転職先を選びましょう。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバーの設計・構築・管理を行い、適切に稼働させるのが仕事です。
インターネット時代に欠かせないサーバーを、ゼロから設計、構築、管理保守する役割があり、サーバーエンジニアの需要は高まっています。
サーバーエンジニアとして十分な能力を持った人材が不足しているため、未経験から育成する企業も数多くあります。
そのためサーバーエンジニアは、未経験から転職しやすい職種の一つです。
ただし、IT業界未経験である場合は、知識不足により難易度が高くなることもあります。
資格の取得もおすすめです。
下記記事ではサーバーエンジニアを目指す方に優位に働く資格を紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
▶ サーバーエンジニアに求められる資格6選!難易度とおすすめの勉強法は?
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計・構築・保守・運営を担います。
個々のコンピューターを繋げるため、ネットワークシステムの構築・運用が主な仕事です。
ネットワーク機器に触れることが好きなら、楽しく働ける職種です。
独学や資格取得によってスキルを事前に身につけておけば、未経験からの転職も可能です。
ネットワークについてはこちらをご覧ください。
▶︎ ネットワークエンジニアに必要なスキルは?役立つ資格や学習方法も解説
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、ネットワークやシステムを外部からの攻撃から守る仕事です。
脆弱性を見つけ出し、それを補うセキュリティシステムの提案・提供を行います。
日々のシステムの安全を守る重要な職種です。
一般的に、セキュリティエンジニアには高度かつ幅広いスキルが求められます。
サーバーやネットワークの実務経験が必要な場合もあり、未経験からの転職は難しいことが多いです。
未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合に有効な資格を、下記記事で紹介しています。
▶ 未経験からセキュリティエンジニアへの転職は可能?適性や必要スキルを徹底解説

【種類別】インフラエンジニアの仕事内容|適性や生かせる資格を徹底解説
未経験からインフラエンジニアに転職するための方法

インフラエンジニアは資格が必須の職業ではありませんが、未経験から転職する場合、資格取得や独学での開発経験の有無が、内定に大きく影響します。
未経験からインフラエンジニアに転職する方法は、次の3つです。
- インフラエンジニアに関する資格を取得する
- 独学で知識やスキルを身につける
- ITスクールに通い知識やスキルを実践的に身につける
インフラエンジニアとして活躍するために、自身にあった戦略を立てて行動していきましょう。
方法1:インフラエンジニアに関する資格を取得する
資格を持つことで、ITに関する知識やインフラエンジニアとして必要な知識を持っている証明となるため、転職の面接に役立ちます。
ここでは、未経験者が取得すると有利になる資格を4つ紹介します。
- 【国家試験】:ITパスポート試験
- 【国家試験】:基本情報技術者試験
- 【ベンダー試験】:Linux技術者認定 LinuC レベル1
- 【ベンダー試験】:シスコ技術者認定 CCNA
これらの資格の詳細について以下の表でまとめました。
ITパスポート試験 | |
---|---|
運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:約50% |
合格ライン | 総合評価点:600/1,000点以上 分野別評価点:各300/1,000点以上 |
受験方法 | CBT方式 随時 |
基本情報技術者試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:約40% |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | CBT方式 随時 |
LinuC レベル1(101試験、102試験) | |
---|---|
運営 | 特定非営利活動法人エルピーアイジャパン |
受験料(税込) | 1科目:16,500円 |
難易度 | 合格率:非公開 |
合格ライン | 正答率:およそ65%〜75% |
受験方法 | CBT方式 随時 |
シスコ技術者認定資格 CCNA | |
---|---|
運営 | Cisco Systems社 |
受験料(税込) | 42,900円 |
難易度 | 合格率:非公開 |
合格ライン | 正答率:非公開 |
受験方法 | CBT方式 随時 |
特に、ITパスポートは経営全般・IT管理・IT技術といった幅広い分野の基礎が学べるため、初心者向けの資格といえます。これらの資格はインフラエンジニアに転職するためだけではなく、その先の仕事にも活かせる場面が多くあります。
働きながら勉強するのは時間の確保が難しいかもしれませんが、コツコツ続けて資格取得を目指しましょう。
方法2:独学で知識やスキルを身につける
独学で勉強する場合は、実践マニュアル付きの参考書や、インターネット上にある教材を使いましょう。
独学はスキル習得の習熟度に個人差が出る点がデメリットですが、自分の力で考え解決に導くスキルが鍛えられる点はメリットになります。
また実践しながら学ぶことでサーバー構築の実績ができるため、転職の際のアピールになるポートフォリオを作成できます。
最初はわからないことばかりで不安を感じるかもしれませんが、誰もが通る道です。焦らず地道に取り組んでいきましょう。
方法3:ITスクールに通い知識やスキルを実践的に身につける
ITスクールでは、着実に知識やスキルをつけられます。最近では、転職をサポートしてくれるITスクールもあります。
ITスクールの転職サポートでは、面接対策や企業に対するアプローチ方法などの戦略を講師にアドバイスをもらうことができます。
実践的なスキルが身につけられるうえ、わからないことを質問できる環境で学習可能です。費用はかかりますが、独学でのスキル習得
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まとめ:計画的にインフラエンジニアへの転職を進めよう
インフラエンジニアは、サーバーやネットワーク、セキュリティといったIT基盤を支える重要な職種です。
安定した需要と専門性の高さから、未経験者でも計画的に学習を進めることで転職が可能です。しかし、IT人材の需要が高まる一方で、企業はスキルの高いインフラエンジニアを求めており、転職の難易度は低くありません。
資格取得や独学、ITスクールでの学習を組み合わせ、自分に合った方法でスキルを身につけることが転職成功のカギ。
他の転職者と差をつけるためにも、資格やスキルの取得をおすすめします。未経験の方は特に、ITスクールで効率よく学び、着実にスキルアップを重ねることが転職への近道です。
マナビタイムでは、気になるスクールやコースを検討リストに保存し、まとめて問い合わせすることも可能です。情報収集を効率的に進め、自分に合ったスクールを見つけてキャリアアップを目指しましょう。
インフラエンジニアを目指すなら、ITスクールでスキルアップを図り、転職成功への一歩を踏み出してみましょう。
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