システムエンジニアは、IT業界でも人気の仕事です。
ソフトウェア開発における重要ポジションとなるため、年収はどれくらいか気になっている方も多いでしょう。システムエンジニアの平均年収が分かれば、就職・転職時の参考にもなります。
当記事では、システムエンジニアの平均年収や収入アップの方法を紹介します。システムエンジニアとして活躍することを目標にしている方は、ぜひ参考にしてください。
システムエンジニア(SE)とは、ソフトウェアの設計や開発に携わる職種です。クライアントの要求をヒアリングし、プログラマーと協力してシステムを形にしていきます。
クライアントとプログラマーの間に立つことが多いため、専門知識だけでなくコミュニケーション能力も必要となるポジションです。
システムエンジニア(SE)とは?仕事内容から年収まで完全ガイド
厚生労働省が公表した令和4年賃金構造基本統計調査によると、システムエンジニアの平均給料は以下の通りです。
年収 | 約660.2万円 |
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月収 | 約45.2万円 |
賞与 | 約117.8万円 |
(参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和4年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」)
企業規模 | 年収 |
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大企業 (1,000人~) | 約789万円 |
中企業 (100~999人) | 約611万円 |
小企業 (10~99人) | 約575万円 |
※きまって支給する現金給与額 × 12(ヵ月) + 年間賞与その他特別給与額
(参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和4年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
一般的に、IT企業は規模が大きければ大きいほどクライアントとの直接的なやり取りが多くなる傾向にあります。報酬もそのままIT企業に入ってくるため、売上が立ち、システムエンジニアの平均年収も高くなりやすいことが特徴です。
一方、小企業はプロジェクトに仲介業者を介入させることが多々あります。売上の一部が仲介業者に流れてしまうため、全体的な売上が減少し、システムエンジニアの年収も大企業に比べて低くなる傾向です。
経験年数 | 年収 |
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1年未満 | 約390万円 |
1~4年 | 約580万円 |
5~9年 | 約564万円 |
10~14年 | 約650万円 |
15年以上 | 約686万円 |
※きまって支給する現金給与額 × 12(ヵ月) + 年間賞与その他特別給与額
(参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和4年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
基本的に、経験年数が長ければ長いほど、年収も高くなります。
未経験あるいは経験が浅いシステムエンジニアは即戦力となりにくいため、最初は年収も低いです。特に、実力主義の傾向にあるIT業界においては、スキル・経験の少なさは痛手となるでしょう。
しかし、経験年数を重ねていくことでスキルが身についていくため、徐々に企業への貢献度が上がり、必然的に年収も増えていきます。
年齢 | 年収/男性 | 年収/女性 |
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20~24歳 | 約388万円 | 約388万円 |
25~29歳 | 約530万円 | 約487万円 |
30~34歳 | 約690万円 | 約548万円 |
35~39歳 | 約716万円 | 約768万円 |
40~44歳 | 約753万円 | 約660万円 |
45~49歳 | 約773万円 | 約647万円 |
50~54歳 | 約732万円 | 約767万円 |
システムエンジニアは、年代が上がるにつれて業務の幅も広がっていくため、年収も徐々に上がる傾向です。
定年近くになると年収は下がるものの、システムエンジニアは賞与額が高いことも特徴で、全体的に高い給与水準を維持できています。
また、性別によっても年収が異なることがわかります。とは言え、IT業界は経験やスキルが重視される業界でもあるため、性別によって多少の違いはあっても大きく差が出ることは少ないでしょう。
今まで紹介してきた年収は、あくまで平均的な金額です。企業への貢献度を上げれば、平均以上の年収をもらえる可能性もあります。
では、具体的に何をすれば年収をアップさせられるのでしょうか。
ここからは、システムエンジニアが年収アップを目指す上でやるべきことを5つ紹介します。
IT関連資格の中でも基礎的な内容で、IT知識の基盤があることを証明できる資格です。
基本情報技術者試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:25%前後 未経験者でも受験可能だが、十分に時間をかけて勉強する必要がある |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | CBT 随時 |
(参考:基本情報技術者試験ドットコム)
ITの技術的な部分だけでなく、管理・経営といった広範囲が出題される試験で、専門性の高さを証明できます。
応用情報技術者試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:20%前後 |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | CBT 年2回(春・秋) |
(参考:応用情報技術者試験ドットコム)
システムの開発や設計など、実務に関する内容で、即戦力になれることをアピールできます。
システムアーキテクト試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:12%〜15%と低め |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | 年1回 (4月) |
(参考:日本資格取得支援 システムアーキテクト)
ネットワークに関する知識をメインとした上級者向け資格で、難易度が高く豊富な知識があることをアピールできます。
ネットワークスペシャリスト試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:12%〜15%前後と低め |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | 年1回 (4月) |
難易度が4つに分けられている資格で、世界トップシェアのデータベースを扱えるだけの技術があると証明できます。
レベル別試験内容 | ||
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認定レベル | 認定資格 | 求められる知識 |
Bronze(ブロンズ) | ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 | IT業界でシステム開発をするのに最低限必要な知識水準 |
Silver(シルバー) | ORACLE MASTER Silver DBA 2019 ORACLE MASTER Silver SQL 2019 | PGやSEの業務がおこなえのレベルの知識 |
Gold(ゴールド) | ORACLE MASTER Gold DBA 2019 | DBAとしてオラクルを運用するのに必要な知識が中心 |
Platinum(プラチナ) | ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c | 実務でオラクルのDBAとして働いている方が対象の資格 |
IT業界はスキルを重視する傾向にあるため、システムエンジニアとして年収を上げるためには、資格取得・スキル習得が重要となります。
システムエンジニアの平均年収は、約660万円となっています。しかし、企業規模や経験年数、年齢・性別などによっても細かに異なり、人によっては平均より100万円以上高い年収を得ている場合もあります。
年収アップを実現させるためには、資格取得を目指したり、キャリアパスや転職を検討したりすることが重要です。特に、資格取得・スキル習得は重要で、システムエンジニアに必要なスキル・知識を身につけるためには、自ら積極的に学んでいかなければなりません。
具体的な手段としておすすめなのは、スクールに通うことです。スクールであれば、着実にスキル・知識を身につけられます。