エンジニア職種を調べている際に「ネットワークエンジニア」に興味を持った方もいるのではないでしょうか。ネットワークエンジニアは、言葉の通りネットワークを構築するエンジニアで、初心者からでも目指せる職種です。
この記事ではネットワークエンジニアの適性スキルや、おすすめの資格、マスターすべきプログラミング言語などを詳しく見ていきます。
この記事を読めば、ネットワークエンジニアに必要なスキルが分かります。ご自身が目指したい職種なのか見極められるので、これからエンジニアを目指す方はぜひご覧ください。
そもそもネットワークとは、通信端末や各種サーバーの間を有線・無線で繋ぎ、情報を伝達するための通信設備を意味します。
ネットワークエンジニアの仕事は、企業で使うコンピューターやルーターなどを繋いで最適なネットワーク環境を構築し、運用・保守することです。
ネットワークエンジニアはコーディングをする機会が少ないと思われがちですが、近年ではネットワークの仮想化によりプログラミングスキルが必要となってきています。
ネットワークの仮想化は資源の有効活用や運用の簡略化などのメリットがあり、今後普及が広がると推測されています。
マイナビAGENTの調査によると、ネットワークエンジニアの平均年収は455万円で、国税庁が発表している日本人の平均年収である458万円と、同等の年収となっています。
ネットワークエンジニアには経験が重要視されるため、キャリアを積むことで年収をアップさせることができます。
ネットワークエンジニアの平均年収は20代が376万円、30代が554万円となっています。10年で178万円も年収が上がる可能性があるので、若い世代から見ると希望ある職種といえます。
現場で経験を積みながら、積極的に資格やスキルを習得し、キャリアアップを目指していきましょう。
ここからは、ネットワークエンジニアに必要なスキルを5つ紹介します。
これらのスキルを持っているのか、この先伸ばせるものなのかを確認していきましょう。
ネットワークエンジニアは、システムのネットワークに関するすべてを担っています。
仕事中はコンピュータやネットワーク機器を触る機会が多いので、コンピューターや周辺機器に全く興味がないと、仕事を苦痛に感じてしまうかもしれません。
パソコンを自作したり、ネットワークについて学んだり、機器に対して興味を持てる方に適した職種です。
ネットワーク環境が、思ったように動作しない事はよくあります。ネットワークエンジニアには、想定外のトラブルに対して改善の行動が取れるスキルが求められます。
日常とは違う少しの違和感を見つけて、事前にトラブルを回避できる方は、ネットワークエンジニアの素質が高いといえるでしょう。
IT系の職業は、最先端技術を取り入れた派手な仕事に見えます。しかし実際はコーディングや確認作業などの地道な仕事が多い職業です。
特にネットワークエンジニアは機械の設定などの地味な仕事が多く、コツコツと仕事を続けられる方に向いています。
大切なネットワークを地道に管理し続けることは、ネットワークエンジニアにとって必要不可欠のスキルです。
ネットワークエンジニアには、システム設計やトラブル対応などの業務の中で論理的に考える力が重要になります。筋道が通った論理は、正しい設計や早期のトラブル解決へとつながるからです。
論理的思考は、プレゼン対応やメール作成の際にも必要です。上司や仲間に分かりやすく説明する技術は、どんな職業であっても必要なスキルでしょう。
また論理的思考はあとから身につけることもできるので、現段階で自分にはスキルがないなと感じていても問題はありません。
ネットワークエンジニアは地味な仕事もある反面、チームワークやコミュニケーション能力も必要となります。
ネットワークエンジニアの仕事には、ネットワークの設計・構築・運用・保守などさまざまな工程があります。1人では完結せずチームで対応する場面が多いので、コミュニケーションが上手く取れないと、仕事に支障をきたす可能性があるでしょう。
ネットワークエンジニアに向いていない方には、以下の3つの特徴があります。
エンジニアは向上心がなく、勉強熱心でない方には向いていません。
IT業界で働くなら、常に新しい情報を取り入れ続けなければなりません。新しい技術を学ぶ意欲がないと、エンジニアとして成長できなかったり、続けるのが辛くなったりします。
ネットワークエンジニアは覚えることが多かったり、働く時間が不規則になったりすることもあります。ストレス耐性や体力が必要な仕事なので、精神面・体力面での健康が重要です。
ネットワークエンジニアとして働くことに資格は必須ではありませんが、スキルの証明や基礎知識の習得に役立ちます。
ここでは未経験者の方向けのネットワークエンジニアに役に立つ資格を3つ紹介します。
あなたに合った資格を見つけて、取得を目指してみてはいかがでしょうか。
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を証明できる国家資格です。
AIやIoTなどの新しい技術や経営全般、セキュリティやネットワークのIT知識など幅広い分野の総合的知識が問われます。
今や「IT力」を持った人材は必要不可欠とされています。ネットワークエンジニアとして最初の資格に適しているのはもちろん、どんな職業の方にもおすすめできる資格です。
ITパスポート試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:約50% |
合格ライン | 総合評価点:600/1,000点以上 分野別評価点:各300/1,000点以上 |
受験方法 | CBT 随時 |
(参考:IPA独立行政法人 令和3年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等)
基本情報技術者試験は、エンジニアにとって基礎的な知識の証明ができる国家資格です。
取得すれば、国が定義する「ITの基礎知識」のラインをクリアできます。
基本情報技術者試験に合格すると、ITの基本的な知識・技術を習得したことを証明できるので、これからエンジニアとして働く方が取得するのに適しています。
基本情報技術者試験 | |
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運営 | IPA独立行政法人 情報処理推進機構 |
受験料(税込) | 7,500円 |
難易度 | 合格率:25%前後 未経験者でも受験可能だが、十分に時間をかけて勉強する必要がある |
合格ライン | 60点以上/100点満点 |
受験方法 | CBT 随時 |
(参考:基本情報技術者試験ドットコム)
CCNAはシスコ技術者認定の、初心者向け資格です。
アメリカのネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社が主催していて、世界で通用する資格といえます。
CCNAはネットワークエンジニアの登竜門的な資格で、ネットワーク機器の操作や設定方法について知識を持っていることを証明できます。
シスコ技術者認定資格 CCNA | |
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運営 | Cisco Systems社 |
受験料(税込) | 36,960円 |
難易度 | 合格率:非公開 |
合格ライン | 正答率:非公開 |
受験方法 | CBT 随時 |
この先ネットワークエンジニアとして活躍するなら、プログラミング言語の習得は必須です。
ここではネットワークエンジニアがマスターしたいプログラミング言語を3つ紹介していきます。ぜひマスターして、ネットワークエンジニアの仕事で活かしてください。
PHPはスクリプトを書くためにネットワークエンジニアが使用するプログラミング言語です。
PHPは世界で活躍するCMS「WordPress」に採用されており、Web開発にも利用されているプログラミング言語です。
構文がシンプルなので、初心者でも学習しやすいプログラミング言語だといわれています。
日本での人気が高く、Web教材や書籍などがたくさんあり、独学でもある程度の段階まで習得が可能です。
Javaはネットワーク仮想化技術の開発をする際に、ネットワークエンジニアに利用されるプログラミング言語です。
Javaはスマホアプリや金融機関のシステムなど、さまざまな場所で使用されている汎用性の高いプログラミング言語なので、
需要が高く多くの企業で求められるスキルです。習得しておけば現場で重宝されるでしょう。
PHPやPythonと比べると、習得難易度が高くなっています。
Pythonはネットワーク仮想技術の開発に用いられているプログラミング言語です。
Pythonは汎用性が高く、人工知能やシステム、ゲームなど幅広い分野で利用されています。
近年はAIや機械学習で特に活躍していて、将来性の高いプログラミング言語といわれています。
コードが単純で読みやすいので、PHPと同様に初心者の学習に適したプログラミング言語といえるでしょう。
ネットワークエンジニアを目指して、プログラミングを学ぶなら「効率」と「コスト」を重視するのがポイントです。
これから学習を始める方は、順番に確認してみてください。
また、ITスキルを学ぶ方法は下記記事でも詳しく紹介しています。併せてご覧ください。
ネットワークエンジニアは、私たちの生活になくてはならないITインフラに関わる仕事です。資格やプログラミング言語の習得により、キャリアアップを目指せます。
ネットワークエンジニアは高い年収も期待できるので、今からエンジニアを目指す方に選択肢に入れてほしい職種の一つです。
ネットワークエンジニアのスキルを効率的かつ確実に得るために、プログラミングスクールの利用を検討してみてはいかがでしょうか。