ネットワークエンジニアの仕事内容とは?やめとけと言われている理由も解説!

ネットワークエンジニアの仕事内容とは?やめとけと言われている理由も解説!

IT業界にはさまざまなエンジニアが存在しますが、その中でも汎用性と将来性を兼ね備えたネットワークエンジニアをご存知でしょうか?

「IT業界でネットワークエンジニアとして活躍したいけど、自分に合ってるのかな…」
「キャリアアップとしてネットワークエンジニアに転職したいけど不安…」
「ネットワークエンジニアはやめとけって聞くけど本当かな…」

本記事ではそんなお悩みをお持ちの方に向けて、ネットワークエンジニアの概要や仕事内容の詳細、向いている方の特徴やネットワークエンジニアはやめとけと言われている理由について解説します。

ネットワークエンジニアへの就職・転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

ネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは、基本的にコンピューターネットワーク技術や知識を駆使して、以下の業務をするエンジニアを指します。

  • 顧客の要望を満たすための計画や方法の考案
  • ネットワークの構築からシステムの監視・トラブル対応

ネットワークエンジニアは、「要件定義」「設計」といった上流工程から「構築」「テスト」「運用・保守」といった下流工程まで担当できるため、キャリアアップにつながりやすく、幅広い考え方や技術を吸収できる点が大きな魅力です。

しかし、企業や担当する案件の規模によっては、上流工程のみ、もしくは下流工程のみとなる可能性もあるので、ご自身が就職・転職する企業の情報は事前によく確認しておきましょう。

ネットワークエンジニアの仕事内容は5つ

ネットワークエンジニアの仕事内容は5つ

ここからはネットワークエンジニアの業務内容を「要件定義」「設計」「構築」「テスト」「運用・保守」の5つに分けて具体的に紹介します。

業務内容の詳細を知り、自分に適しているかのイメージをつかみたい方は、ぜひご覧ください。

要件定義


1つ目の業務内容は「要件定義」です。

案件が立ち上がる際の最初の業務となるため、方向性を間違えないように、非常に慎重かつ丁寧に遂行する必要があります。

具体的な業務内容としては、以下の通りです。

  • ネットワークに関してどのような課題があり、どのように解決したいのかを顧客にヒアリング。
  • 顧客へのヒアリング後、認識の齟齬がないように要求を細分化し、課題と解決策を洗い出して明確化。
  • 認識合わせ後は、ネットワークエンジニアが課題の解決のために必要な作業人数や回線維持コスト、作業日程を確定し「要件定義書」を作成し、顧客に対してレビューを実施。
  • レビュー後は、修正点や追加要望があれば、要件定義書に追記して再レビュー。承認を得たら要件定義は完了。

要件定義では、セキュリティや各種OS、サーバーなどの知識や高度なコミュニケーション力が求められる工程となっています。

顧客から悩みをダイレクトに聞いて直接解決策を提示できるので、やりがいは大きいといえるでしょう。

設計


2つ目の業務内容は「設計」です。設計では、要件定義時に決定した解決策を実現するために、何をすべきかを明確化します。

設計は「基本設計」と「詳細設計」の2種類の工程に分けられます。

「基本設計」は、作業者や顧客視点の外部から見たネットワークの動きの設計を指し、機器の種類・運用法の検討をします。

「詳細設計」はシステム内部から見たネットワークの動きの設計で、ネットワークを運用するシステムにかかる負荷の確認や、設計上のミスによるプログラムの不具合(脆弱性)がないかなどのチェックが必要となります。

構築


3つ目の業務内容は「構築」です。ネットワークエンジニアは、設計の工程で決定したネットワークの動きを実現するために、作成した設計書通りに作業を実施し、ネットワーク環境を構築します。

企業や案件、利用するサーバーの種類によって作業は異なりますが、基本的には実際にルーターなどの機器を設置して回線をつないだり、必要なソフトウェアの設定をしたりします。

セキュリティ面や運用・保守作業も考慮したうえでネットワーク環境の構築ができるかが非常に重要で、ネットワークエンジニアとしての腕前が試される工程といえるでしょう。

テスト


4つ目の業務内容は「テスト」です。ネットワーク検証とも呼ばれますが、構築したネットワーク環境の挙動が想定通りなのかを確認する工程となっています。

具体的な業務内容としては、以下の通りです。
  • 「検証計画書(テスト仕様書)」を作成し実施するテスト内容を明確化。
  • 計画書に沿って機器・ソフトウェア・サーバーの検証を実施。
  • 単体テストとして「機器の単体動作のみ」「ソフトウェアの単体操作のみ」などを検証し、想定通りなのかを確認。想定と異なる場合は原因を突き止めて対処。
  • 結合テストとして「機器同士の影響」「サーバー間の連携」を検証し、想定通りかを確認。こちらも想定と異なる場合は原因を突き止めて対処。
  • 総合テストとして顧客も確認できる環境で、すべて問題なく動作するのかを検証。実際の業務フローに沿った操作を行い、システムの動作を細かく確認。

本工程は、一般的にすべて2人体制のダブルチェックで確認し、作業漏れなどのミスがないように徹底して実施します。

ただ、作業者の視点では想定通りの結果が出るのが理想的ですが、顧客からすればバグが1つも検出されないと反対に不安になってしまいます。

そのため、しっかりと細かい部分までテストをしてバグを検出するか、テスト内容の証跡を顧客にもわかる状態にしておくことが重要です。

運用・保守


5つ目の業務内容は「運用・保守」です。テストで安全性が担保されたネットワーク環境であっても、リリース後はテストでも想定しきれなかったトラブルが発生する可能性があります。

運用・保守では想定外のトラブルが起きないかを常に監視し、トラブル発生時には迅速に原因を突き止めて対処する必要があります。

また、夜間や早朝のトラブル発生時には、迅速な解決のために対応可能な人員の確保とトラブル対応業務の周知が重要です。

本工程は、顧客が安心してネットワーク環境を利用できるようにサポートする重要な工程です。

ネットワークエンジニアはやめとけと言われる理由

ネットワークエンジニアはやめとけと言われる理由

ここまで、ネットワークエンジニアの仕事内容を紹介してきました。

求人ボックスによると、ネットワークエンジニアの平均年収は492万円となっており、国税庁の【令和4年分 民間給与実態統計調査】による日本全体の平均年収458万円よりも高い年収となっています。

しかし、ネットワークエンジニアについて調べてみると「ネットワークエンジニアはやめとけ」といった記事が散見されます。

ここからは、なぜ「ネットワークエンジニアはやめとけ」と言われてしまうのかについて解説していきます。

参照:求人ボックス給与ナビ(2023年8月29日現在)

勤務時間が不規則になる可能性があるから


一般的なネットワークエンジニアは平日の週5日、各8時間の勤務ですが、ネットワーク環境切り替え時には、顧客がネットワークをあまり使用していない土日や早朝・深夜の時間帯で対応しなければなりません。

また、突発的なトラブルが発生した場合は、出社して対応しなければならない場合もあります。こういった、勤務時間が不規則になってしまう可能性がある点が「やめとけ」と言われる原因の1つになっています。

しかし、実際には土日出勤をした場合は、代わりに平日に代休を取得できます。さらに、突発的なトラブルが発生して早く出社した場合は、その分時間を短縮して退社できることがほとんどです。
企業によっては夜勤先任者として夜間だけ労働する人員も確保されているため、トラブルに対して過剰に不安になる必要はないでしょう。

資格取得が求められるから


会社側からすると、社員は会社の財産であり、優秀な社員は実績として顧客にアピールできるポイントです。

そのため、優良な案件獲得のために社員に資格取得を推奨する傾向があり、資格試験に不合格すると受験費用が自己負担になる場合があります。

しかし、合格した場合は受験費用を会社が払ってくれる場合が多いため、しっかりと勉強して1発合格となれば、無料でいくつもの資格を取得できることになります。資格を取得することは、ご自身のキャリアアップや独立時に大いに役立つので積極的に取り組みましょう。

資格取得をプレッシャーに感じる方が多いでしょうが、やる気さえあればお得に自分を磨き、成長できるチャンスにもなります。

地味で単調な作業が多いから


ネットワークエンジニアはネットワークの運用・保守業務がメインです。

そのため、トラブルや新規案件が入るまではひたすらネットワークの監視やマニュアル化された定例作業を実施します。

毎日新しいことへ挑戦したい方にとっては、ネットワークエンジニアは不向きとなりがちですが、逆にコツコツとした作業が好きな方や、1つのことを極めるのが得意な方には、最適な職業です。


ネットワークエンジニアに向いている方の特徴3選!

ネットワークエンジニアに向いている方の特徴3選!

ここまでで、ネットワークエンジニアがやりがいのある仕事ということをご理解いただけたかと思います。

ここからはネットワークエンジニアに向いている方の特徴について解説していきます。

コミュニケーション能力が高い


ネットワークエンジニアはパソコンを扱う業務がメインとなるため、無言でデスクワークをするイメージを持つ方が多いでしょう。

しかし、実際には要件定義の際に顧客と綿密なやり取りをしたり、設計や構築時にはチームメンバーとうまく連携をとりながら業務をこなしたりする必要があります。

そのため、パソコンでの業務にプラスして、円滑にコミュニケーションがとれる方はネットワークエンジニアに向いているといえます。

集中力があり、細かい作業が得意


前述した通り、ネットワークエンジニアは運用・保守業務として、ネットワークの監視やマニュアル化された定例作業を実施します。

そのため、毎日同じような作業をいかにミスなく丁寧にこなすかが重要です。

また、テスト実施時には目の前の機器やサーバーと向き合い、想定通りの動作であるかを考えながら作業します。

このように地道に細かい作業を進めるのが得意な方は、ネットワークエンジニアとして活躍できるでしょう。

仕事に対する向上心がある


ネットワークエンジニアは、トラブルが発生した際には迅速な問題解決が求められます。

また、IT業界は技術の流れが激しく、日々新たな技術が生み出されている状態です。

そんななかで仕事に対しての向上心がなければ、問題解決のために最適な対応ができない場合もあるでしょう。

時には、やり慣れた方法ではなく、最新技術を業務に取り入れてみるといった努力も必要です。常に最適な方法がないか模索し、技術や知識のアップデートが必要です。

しっかりと知識を吸収して成長できる、向上心のあるネットワークエンジニアがIT業界に求められているのです。

まとめ:ネットワークエンジニアはやりがいが多く将来性がある!

本記事では、ネットワークエンジニアの概要や仕事内容の詳細、向いている方の特徴やネットワークエンジニアはやめとけと言われている理由について解説しました。

幅広い業務内容と、高い専門性からネットワークエンジニアはやりがいのある仕事だといえます。

また、向上心のある方にとっては最適な仕事であり、キャリアアップや独立を目指せて将来性のある職業です。

ぜひ、これを機にネットワークエンジニアを目指してみましょう!

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